「もっとやさしくしてほしいって、何度も言っているのに」
「たまにはゆっくりしたいって言っているのに」
「私がしんどいことくらい、見ればわかるはずなのに」
彼や夫に気持ちを伝えているつもりなのに、相手の態度が変わらない。
そんなことが続くと、
「この人は、私の気持ちをわかる気がないのかな」
「私のことなんて、どうでもいいのかな」
「何回言えばわかるの?」
と悲しくなったり、腹が立ったりすることがあります。
こちらとしては、ちゃんと言っている。
我慢して、我慢して、やっと言葉にした。
それなのに、相手は変わらない。
そうなると、
「もう言っても無駄」
「私ばかり我慢している」
と思ってしまうこともあるかもしれません。
でも、ここで一度考えてみたいことがあります。
もしかすると、あなたの言葉は相手の耳には届いているけれど、あなたが本当に望んでいる形では伝わっていないのかもしれません。
この記事では、彼や夫に気持ちが伝わらない理由、「やさしくしてほしい」「ゆっくりしたい」がすれ違う理由、そして相手に届きやすい伝え方について解説していきます。
- 「言ったのに伝わらない」が起こる理由
- 「やさしくしてほしい」の中身は、人によって違う
- 「ゆっくりしたい」も、相手の基準で受け取られる
- 人は自分の基準で相手を理解しようとする
- 「察してほしい」は、かなり難しいお願いかもしれない
- 「わかってくれない」と感じる時、実は自分の望みも曖昧なことがある
- 具体的に伝えるとは、行動まで伝えること
- 「何もしてくれない」と言う前に、ズレている可能性を見る
- 「察してくれない」は、愛情がない証拠とは限らない
- 具体的に伝えても変わらない時は、別の問題
- 自分の望みを明確にするための質問
- 伝える時は「責める」より「お願い」にする
- 「言わなくてもわかってほしい」気持ちも大切にする
- まとめ
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「言ったのに伝わらない」が起こる理由
彼や夫に、
「もっとやさしくしてほしい」
「たまには休ませてほしい」
「少しは気づいてほしい」
と伝えた。
それなのに、相手は何も変わらない。
そんな時、女性側は、
「聞いていない」
「わかろうとしていない」
「私のことを大切にしていない」
と感じやすくなります。
もちろん、本当に聞く気がない人もいます。
こちらが何度伝えても、まったく向き合おうとしない人もいます。
その場合は、関係そのものを見直す必要があります。
ただ、すべてが「相手にやる気がない」だけとは限りません。
実は、相手は相手なりにやっているつもりのこともあります。
でも、そのやり方があなたの望んでいることとズレている。
だから、あなたから見ると、
「何もしてくれていない」
ように見えるのです。
つまり、問題は「言ったかどうか」だけではありません。
何を、どこまで、どんな形でしてほしいのか。
そこまで伝わっているかどうかが大事なのです。
「やさしくしてほしい」の中身は、人によって違う
たとえば、
「もっとやさしくしてほしい」
という言葉があります。
一見、わかりやすい言葉に見えます。
でも、「やさしくする」と聞いて何を思い浮かべるかは、人によってかなり違います。
ある人にとってのやさしさは、話を聞くことかもしれません。
ある人にとっては、放っておいてくれることかもしれません。
ある人にとっては、家事を手伝うことかもしれません。
ある人にとっては、何も言わずにそばにいることかもしれません。
ある人にとっては、具体的に解決策を出すことかもしれません。
たとえば、あなたが体調を崩した時。
あなたは、
「大丈夫? 何か食べられるもの買ってこようか?」
「今日は家のことはやっておくよ」
「何かしてほしいことある?」
と声をかけてほしいと思っているかもしれません。
でも相手は、
「具合が悪い時は、そっとしておくのがやさしさ」
と思っているかもしれません。
すると、相手は相手なりに気をつかって、あなたを放っておきます。
でも、あなたは、
「なんで何もしてくれないの?」
「私がしんどいのに、無関心なの?」
と感じる。
ここですれ違いが起こります。
相手はやさしくしているつもり。
でも、あなたの基準ではやさしくされていない。
このズレが、「言ったのに伝わらない」の正体になっていることがあります。
「ゆっくりしたい」も、相手の基準で受け取られる
「たまにはゆっくりしたい」
という言葉も同じです。
あなたにとっての「ゆっくりする」は、
一人でカフェに行くことかもしれません。
家事をしない時間を持つことかもしれません。
子どもの世話から少し離れることかもしれません。
誰にも話しかけられずに横になることかもしれません。
予定を入れずに過ごすことかもしれません。
でも、相手にとっての「ゆっくりする」は違うかもしれません。
お風呂に入ること。
テレビを見ること。
ゲームをすること。
スマホを見ること。
家にいること。
寝ること。
自分の基準で考えると、
「じゃあ、家にいればゆっくりできるよね」
「お風呂に入れば休めるよね」
「テレビでも見ていればいいんじゃない?」
となることがあります。
でも、あなたが望んでいるのは、そういうことではない。
本当は、
「日曜日の午前中だけ、私一人で出かけたい」
「今日は夕飯を作らずに済ませたい」
「子どものお風呂を代わってほしい」
「一時間だけ、誰にも話しかけられずに寝室で休みたい」
ということかもしれません。
ここまで具体的にしないと、相手は自分の基準で「ゆっくり」を考えます。
そして、相手の基準では何かをしているつもりなのに、あなたの基準では全然足りないということが起こるのです。
人は自分の基準で相手を理解しようとする
人は、自分の経験や価値観を基準にして相手を理解しようとします。
自分がされてうれしいことを、相手にもする。
自分が休める方法を、相手にもすすめる。
自分が嫌ではないことは、相手も嫌ではないと思う。
自分が言われなくてもわかることは、相手もわかるはずだと思う。
これは、誰にでも起こることです。
男性だけではなく、女性にもあります。
ただ、恋愛や夫婦関係では、この基準の違いが大きなすれ違いになります。
たとえば、あなたにとっては、
「疲れている時に、黙って家事をしてくれること」
がやさしさだとします。
でも、彼にとっては、
「疲れている時は、一人にしてあげること」
がやさしさかもしれません。
すると、あなたが
「やさしくしてほしい」
と言った時、彼は一人にしてくれる。
でもあなたは、
「いや、そうじゃなくて、手伝ってほしいのに」
と思う。
彼からすると、
「言われた通りにしているのに、なぜ怒られるの?」
となります。
あなたからすると、
「全然わかってくれていない」
となります。
このように、お互いが自分の基準で動いていると、どちらも悪気がないのにすれ違うことがあります。
「察してほしい」は、かなり難しいお願いかもしれない
本当は、言わなくてもわかってほしい。
顔色を見て気づいてほしい。
疲れていることに気づいてほしい。
何が必要かを考えて動いてほしい。
こう思うことはあると思います。
特に、普段から相手の様子を見て動いている人ほど、
「私は気づいているのに、どうして相手は気づかないの?」
と感じやすいです。
でも、察する力には個人差があります。
こちらが思っている以上に、相手は気づいていないことがあります。
悪気なく、わかっていない。
見えていない。
何をすればいいか想像できていない。
そういうことがあります。
だから、
「普通わかるでしょ」
「見ればわかるでしょ」
「何回も言っているでしょ」
と思っていても、相手の中では具体的な行動に変換されていないことがあります。
これは、こちらにとってはかなり残念なことです。
でも、ここを受け入れないと、何度も同じ場所で傷つくことになります。
察してほしい気持ちは自然です。
でも、察してくれることを前提にすると、伝わらない相手とはすれ違いが続いてしまうのです。
「わかってくれない」と感じる時、実は自分の望みも曖昧なことがある
相手にわかってもらえない時、
「彼がわかってくれない」
「夫が察してくれない」
と感じます。
もちろん、相手側の受け取る力や想像力の問題もあります。
でも、女性側も、自分の望みがはっきりしていないことがあります。
「やさしくしてほしい」
とは思っている。
でも、具体的に何をしてほしいのかは、まだ言葉になっていない。
「ゆっくりしたい」
とは思っている。
でも、何を休みたいのか、何を代わってほしいのか、どれくらい時間がほしいのかは曖昧。
「もっと大切にしてほしい」
とは思っている。
でも、何をされたら大切にされていると感じるのかは、よくわかっていない。
この状態だと、相手に伝えようとしても、
「もっとやさしくして」
「少しは考えて」
「私の気持ちもわかって」
という言葉になりやすいです。
でも、これでは相手は何をすればいいのかわかりません。
その結果、相手は自分の基準で動きます。
そしてまた、こちらはがっかりする。
この繰り返しになります。
だから、相手に伝える前に、
「私は本当は何を望んでいるのか」
を自分の中で明確にすることが大切です。
具体的に伝えるとは、行動まで伝えること
具体的に伝えるとは、ただ詳しく説明することではありません。
相手が行動に移せる形で伝えることです。
たとえば、
「もっとやさしくしてほしい」
だけではなく、
「月に一回くらい、あなたから食事に誘ってもらえるとうれしい」
「私が疲れている時は、まず『何か手伝うことある?』と聞いてほしい」
「体調が悪い日は、夕飯を買ってきてもらえると助かる」
「話している時は、スマホを置いて聞いてもらえるとうれしい」
という形です。
また、
「ゆっくりしたい」
だけではなく、
「日曜日の午前中、二時間だけ一人で出かけたい」
「今日はお風呂掃除を代わってほしい」
「夕飯の後片づけをしてもらえると、その間に休める」
「子どもを寝かしつけている間に、洗濯物をたたんでほしい」
という形です。
ここまで言うと、
「そんなことまで言わないといけないの?」
と思うかもしれません。
思いますよね。
できれば、そこまで言わなくても気づいてほしい。
でも、相手が察するタイプではないなら、具体的に伝える方が現実は動きやすいです。
面倒でも、最初に具体的に伝えた方が、同じ不満を何度も繰り返すより疲れにくいことがあります。
「何もしてくれない」と言う前に、ズレている可能性を見る
相手が変わらない時、
「あなたは何もしてくれない」
と言いたくなることがあります。
それだけ我慢してきたのだから、そう言いたくなるのも自然です。
ただ、相手が相手なりに何かをしているつもりの場合、この言葉はケンカになりやすいです。
たとえば、彼はあなたを休ませようとして、話しかけないようにしていた。
夫はあなたを気づかって、外食を提案した。
相手なりにはやっていた。
でも、あなたが本当に望んでいたこととは違った。
この時に、
「何もしてくれない」
と言われると、相手は、
「いや、しているけど」
「俺なりに考えたのに」
と反発しやすくなります。
だから、伝えるなら、
「何もしてくれない」
よりも、
「してくれていることはわかるんだけど、私が助かる形とは少し違っていて」
「私はこうしてもらえると、もっと休める」
「私にとっては、これをしてもらえるとやさしくされている感じがする」
という言い方の方が届きやすくなります。
相手のやり方を全否定せず、自分の基準を伝える。
これが、すれ違いを減らすポイントです。
「察してくれない」は、愛情がない証拠とは限らない
相手が察してくれないと、
「愛されていないのかな」
と思うことがあります。
私のことを大切に思っていたら、気づくはず。
好きなら、わかるはず。
夫婦なら、察してくれるはず。
そう思ってしまう。
でも、察する力と愛情の深さは、必ずしも同じではありません。
愛情があっても、何をすればいいかわからない人もいます。
気持ちはあっても、行動に変えるのが苦手な人もいます。
言われないと本当にわからない人もいます。
もちろん、言ってもまったく聞く気がない人もいます。
その違いは見極める必要があります。
でも、
「察してくれない」
だけで、
「愛がない」
と決めてしまうと、関係の可能性を閉じてしまうこともあります。
見るべきなのは、察してくれるかどうかだけではありません。
具体的に伝えた時に、相手がどうするかです。
聞こうとするか。
少しでも変えようとするか。
忘れても、もう一度伝えた時に受け取ろうとするか。
自分のやり方にこだわりすぎないか。
ここを見ることが大切です。
具体的に伝えても変わらない時は、別の問題
ただし、具体的に伝えてもまったく変わらない場合は、別の問題です。
何をしてほしいかを伝えた。
いつしてほしいかも伝えた。
どうして助かるのかも伝えた。
それでも相手がまったく聞こうとしない。
毎回はぐらかす。
「面倒くさい」と言う。
「そのくらい自分でやれば」と返す。
あなたの気持ちを軽く扱う。
この場合は、「伝え方」の問題だけではありません。
相手に受け取る気があるかどうかの問題になります。
伝え方を工夫することは大切です。
でも、何でもこちらの伝え方のせいにしなくていいです。
どれだけ丁寧に伝えても、相手が向き合わないなら、あなた一人では関係を変えられません。
恋愛も夫婦関係も、片方だけが努力して成り立つものではありません。
こちらが具体的に伝える。
相手が受け取ろうとする。
その両方が必要です。
自分の望みを明確にするための質問
彼や夫に伝える前に、自分に聞いてみたいことがあります。
「私は何をしてもらえると、やさしくされたと感じるのか」
「私はどんな時に、放っておかれたように感じるのか」
「私は何を代わってもらえると休めるのか」
「どれくらいの時間があれば、ゆっくりできるのか」
「言葉がほしいのか、行動がほしいのか」
「一人の時間がほしいのか、一緒に過ごす時間がほしいのか」
「手伝ってほしいのか、話を聞いてほしいのか」
「今いちばん減らしたい負担は何か」
こうして見ていくと、
「やさしくしてほしい」
「ゆっくりしたい」
という言葉の中身が少しずつはっきりしてきます。
自分の望みがはっきりすると、相手に伝える言葉も変わります。
「もっとやさしくして」
ではなく、
「疲れている時は、まず話を聞いてほしい」
「休みたい時は、家事を一つ代わってほしい」
「月に一度は、あなたから誘ってほしい」
と言えるようになります。
自分の望みを明確にすることは、わがままになることではありません。
相手に伝わる形にするための準備です。
伝える時は「責める」より「お願い」にする
伝えたいことがたまっていると、どうしても責める言い方になりやすいです。
「なんで何もしてくれないの?」
「何回言えばわかるの?」
「少しは考えてよ」
「私ばっかり我慢してる」
こう言いたくなる気持ちはわかります。
でも、この言い方だと、相手は責められたと感じて防御に入りやすくなります。
すると、本当に伝えたいことが届きにくくなります。
伝える時は、
「私はこうしてもらえると助かる」
「こうしてくれるとうれしい」
「これをお願いしたい」
という形にしてみます。
たとえば、
「何もしてくれないよね」
ではなく、
「今日は疲れているから、夕飯の片づけをお願いしたい」
「どうしてわかってくれないの?」
ではなく、
「私は話を聞いてもらえると、気持ちが落ち着く。今、十分だけ聞いてほしい」
「たまには休ませてよ」
ではなく、
「日曜日の午前中は一人で休みたいから、その間お願いできる?」
このように、相手が何をすればいいのかわかる形にする。
それだけで、伝わり方はかなり変わります。
「言わなくてもわかってほしい」気持ちも大切にする
ここまで、具体的に伝えることが大切だと書いてきました。
でも、だからといって、
「察してほしいと思ってはいけない」
ということではありません。
本当は、言わなくても気づいてほしい。
自分から考えて動いてほしい。
こちらが説明しなくても、大切にしてほしい。
そう思う気持ちは自然です。
毎回こちらが指示しなければ動いてくれないと、寂しくなることもあります。
「私は上司なの?」
「私はお母さんなの?」
「どうして全部私が言わなきゃいけないの?」
そう感じることもあると思います。
その気持ちも無視しなくていいです。
ただ、察してくれない相手に対して、察してくれることだけを待ち続けると、こちらがどんどん苦しくなります。
だから、まずは具体的に伝える。
そのうえで、
「いつも私が全部言う形だと寂しい」
「少しずつでいいから、自分からも考えてくれるとうれしい」
と伝えていく。
この二段階が必要なのかもしれません。
まとめ
彼や夫に、
「やさしくしてほしい」
「ゆっくりしたい」
「少しはわかってほしい」
と伝えているのに、なぜか伝わらない。
そんな時、
「この人は私のことを大切に思っていないのかな」
と感じることがあります。
でも、相手には相手の基準があります。
あなたにとってのやさしさと、相手にとってのやさしさが違うことがあります。
あなたにとっての休み方と、相手にとっての休み方が違うこともあります。
だから、言葉としては伝えていても、あなたが本当に望んでいる行動までは伝わっていないことがあるのです。
大切なのは、
「もっとやさしくして」
で止めずに、
「何をしてもらえると、私はやさしくされたと感じるのか」
まで見ていくことです。
「ゆっくりしたい」
で止めずに、
「何を代わってもらえると、私は休めるのか」
まで言葉にすることです。
もちろん、何でもこちらが説明しなければならないのは疲れます。
察してほしい気持ちも自然です。
でも、相手が察するタイプではないなら、具体的に伝えることで関係が動き出すことがあります。
そして、具体的に伝えてもまったく聞こうとしないなら、それは伝え方だけの問題ではありません。
相手に向き合う気があるかどうかを見る必要があります。
自分の望みを明確にすること。
それを、相手が行動に移せる形で伝えること。
相手の基準と自分の基準が違うことを知ること。
この三つがあると、
「どうしてわかってくれないの?」
で止まっていた関係に、少し違う会話が生まれていくのではないでしょうか。




