浮気相手とは終わったと言われても、不安が消えないのはなぜ?

終わったと言われても不安が消えない 浮気・不倫

浮気が発覚したあと、夫から「もう終わった」「もう連絡していない」「相手とは何もない」と言われることがあります。夫としては、本当に関係を終わらせ、自分の中では区切りがついているのかもしれません。

ところが妻の側は、「終わった」と聞いてもなかなか安心できません。本当なのかと何度も確認したくなったり、夫がスマホを触っているだけで気になったり、帰宅が遅くなると「また会っているのではないか」と考えたりします。

そして今度は、そんな自分にも疲れてきます。
「もう終わったと言っているのに、私はいつまで疑うんだろう」「信じたいのに信じられない」「何を言われても安心できない」と苦しくなってしまうのです。

でも、浮気相手との関係が終わったことと、妻が安心できるようになることは同じではありません。

夫が「もう終わった」と言ったからといって、妻の中にある不安まで、その日を境に消えるわけではないのです。

「もう終わった」と言われても安心できないのはなぜ?

一度、信じていたことと現実が違っていた経験をすると、以前と同じようには夫の言葉を受け入れられなくなります。

「仕事で遅くなる」と言われても、「本当に仕事なのかな」と考える。
「もう連絡していない」と言われても、「隠しているだけではないのかな」と思う。
以前なら気にならなかったことまで、浮気と結びつけて考えるようになります。

これは単に疑い深くなったということではありません。

一度、「大丈夫だと思っていたのに、実際には大丈夫ではなかった」という経験をしているからです。だから今度こそ早く気づきたい、もう同じように傷つきたくないという気持ちが強くなります。

夫のスマホや予定が気になるのも、ただ相手との関係を確認したいだけではありません。

「また私は知らないままなのではないか」
「また信じたあとで裏切られるのではないか」

そこが怖いのです。

何度確認しても、安心が長く続かないことがある

不安になると、夫に確認したくなります。

「本当に連絡していないの?」
「もう会っていないんだよね?」
「隠していることはない?」

そう聞いて、「もう何もない」と言われると、その瞬間は少し安心するかもしれません。ところが、しばらくするとまた不安になり、もう一度聞きたくなる。

この繰り返しになることがあります。

妻が何度も聞いてしまう気持ちはよくわかります。本当に終わったと確かめられれば安心できると思うからです。

でも、同じことを何度確認しても不安が戻ってくるなら、欲しいのは「もう連絡していない」という答えだけではないのかもしれません。

何度確認しても安心できないときは、「事実がわからないから不安」だけではなく、自分の中にすでに「また何か起きるのではないか」という思いが強くなっていることがあります。

その状態では、夫から何度「大丈夫」と言われても、その言葉より自分の中の不安の方が強くなります。

聞きたいことがあるなら、責める形にしない

だからといって、「もう夫には何も聞かない方がいい」ということでもありません。

気になることがあれば、聞いてもいいと思います。ただ、聞くときに相手を追い詰める言い方になると、話し合いよりも攻撃と防御になりやすくなります。

たとえば、「どうせまだ会ってるんでしょう」「また嘘をついてるんじゃないの?」と最初から答えを決めて聞けば、夫も「何を言っても信じてもらえない」と感じるでしょう。

それよりも、「帰りが遅いと、まだ私は不安になる」「今も連絡しているのではないかと考えてしまった」と、自分が今どう感じているのかを伝えた方が、話し合いやすくなります。

もちろん、妻が言い方に気をつけさえすれば夫が誠実に答える、ということではありません。夫が逃げたり、怒ったり、曖昧な答えを繰り返したりすることもあります。

ただ、少なくとも「不安だから聞いている」のか、「腹が立っているから責めている」のかは、自分の中で分けておいた方がいいと思います。

夫が信頼できる行動をしても、すぐには安心できない

浮気後の信頼を取り戻すには、夫の行動も大切です。言っていることと行動が一致している、隠し事を増やさない、約束したことを守る。そうした積み重ねが必要になります。

ただ、それを妻が強く求めすぎると、別の問題が起きます。

「予定は全部報告して」
「スマホを見せて」
「誰といるのか証明して」
「こうすれば信じるから」

と、安心するための条件を増やしていくと、夫はだんだん管理されているように感じることがあります。すると夫婦の距離がかえって広がり、妻はさらに不安になるということも起きます。

だから難しいのです。

夫には信頼されるような言動が必要です。でも妻が夫の行動をすべて管理すれば安心できる、というものでもありません。

実際、浮気がわかってまだそれほど時間がたっていない頃は、夫がどれだけ誠実に行動しても、妻はなかなか安心できないことがあります。

それはおかしなことではありません。

安心には、時間も必要です。

「また嘘をつかれるに違いない」と思っていると、不安は強くなる

浮気後の不安について考えるとき、もう一つ大切なことがあります。

「また嘘をつかれるのが怖い」という気持ちの中には、「私はまた嘘をつかれるに違いない」という思いが入っていることがあります。

もちろん、一度実際に嘘をつかれたのですから、そう思う理由はあります。

でも、「またきっと同じことが起こる」と強く思っていると、夫のちょっとした行動も、その証拠のように見えてきます。

帰宅が遅い。
スマホを伏せている。
少し機嫌が悪い。
何となく話が短い。

それだけで、「やっぱり何かある」と考えてしまう。

そこで一度、「私は、どうしてまた同じことが起きると思っているのだろう」と自分の気持ちの方にも目を向けてみることが大切です。

「私は愛されるにふさわしくない」という思いが隠れていることもある

浮気されたことで、「やっぱり私は大切にされない人なんだ」と感じてしまう人もいます。

もともと心のどこかに、

「私は選ばれない」
「私は最後には捨てられる」
「私は誰かに大切にされるほどの人ではない」
「私は愛されるにふさわしくない」

という思いがあった場合、夫の浮気は、その思いを証明する出来事のように感じられることがあります。

すると、不安は浮気相手との現在の関係だけではなくなります。

「この人もいつか私から離れていく」
「私はまた裏切られる」
という、自分自身についての思いまで重なってきます。

夫が「もう終わった」と言っても安心できないのは、夫の言葉を疑っているだけではなく、「私は愛され続ける人ではない」という気持ちが刺激されていることもあるのです。

もちろん、だから夫の浮気が妻の心の問題だったということではありません。

浮気したという行動の責任は夫にあります。

ただ、不安を少しずつ減らしていくためには、夫が何をしているかだけではなく、自分が自分をどんな人だと思っているのかも大切になります。

不安ばかり考えてしまうときは、いったん別のことに気持ちを向けてもいい

浮気のことが頭から離れない時期があります。

何をしていても夫のことが気になる。相手と本当に終わったのか考える。スマホを見たくなる。昨日の会話を思い返す。そういう状態が続くと、本当に疲れます。

そんなとき、無理に答えを出そうとし続けなくてもいいと思います。
友人と出かける。好きな場所へ行く。趣味に時間を使う。映画を見る。家の外に出て体を動かす。
一時的に浮気とは別のことへ気持ちを向けることも必要です。
これは、夫婦の問題から逃げるということではありません。

不安をずっと考え続けていると、不安の中だけで物事を考えるようになってしまいます。一度そこから離れることで、少し違う気持ちで考えられるようになることもあります。

浮気について考えない時間を持つことは、問題を軽く扱うことではありません。

自分の生活を、浮気だけに占領させないためでもあります。

本当に安心できるのは、「確認しなくても大丈夫」と感じられるようになったとき

浮気後の安心というと、「夫が本当に相手と別れたと確認できたら安心できる」と思うかもしれません。
もちろん、それは必要なことです。

でも、それだけで心の底から安心できるとは限りません。

本当の意味で安心できるようになるのは、「私はこの人から愛されている」と感じられるようになったときだと思います。

そしてもう一つ、「私も、この人をもう一度愛せる」と思えるようになったときです。

浮気が発覚したあとは、夫から愛されているかどうかばかりが気になります。でも夫婦のつながりは、「愛されている」だけで作られるものではありません。

自分からも相手に関心を向けられる。
相手のことを大切にしたいと思える。
夫からも自分への思いやりや関心が返ってくる。
話したときに、二人の間にちゃんとやり取りがある。

そうやって、もう一度「私たちはつながっている」と感じられるようになってきたとき、不安は少しずつ弱くなっていきます。

夫の行動を確認し続けなくても、「今の私たちは大丈夫だ」と感じられる時間が増えてくるからです。

安心は、夫だけが作るものでも、妻だけが作るものでもない

浮気したのは夫なのだから、夫が信頼を取り戻す努力をする必要があります。それは当然です。

でも、妻の不安をすべて夫の行動だけで無くそうとすると、妻は夫の態度ひとつで毎日心が揺れることになります。

今日はやさしかったから安心。
今日は帰りが遅かったから不安。
今日はよく話したから大丈夫。
今日はスマホを触っていたからまた心配。

これでは、妻の心がずっと夫の行動次第になってしまいます。

だから、夫がどうしているかを見ることと同時に、自分の中にある「また裏切られる」「私は大切にされない」という思いにも気づいていくことが大切です。

そして、自分はこれからどんな夫婦でいたいのか、そのために自分には何ができるのかも考えていく。

夫も妻も、それぞれが自分の担当するところを引き受けていくことで、少しずつ二人の間に新しい信頼が作られていきます。

まとめ

浮気相手とは終わったと言われても、不安が消えない。

それは、夫が相手と別れたかどうかだけが問題ではないからです。

一度信じていたものが崩れたことで、「また嘘をつかれるのではないか」「また自分だけが知らないことがあるのではないか」と考えるようになります。

さらに、その奥に「私はまた裏切られるに違いない」「私は愛されるにふさわしくない」といった思いがあると、不安はより強くなります。

だから、夫に何度確認しても、それだけでは安心できないのです。

気になることを聞くなら、責める形にならないようにする。不安でいっぱいになったら、いったん別のことに気持ちを向ける。そして、夫の行動だけではなく、自分がなぜ「また同じことが起きる」と思っているのかにも目を向けていく。

その積み重ねの先に、

「私は愛されている」
「私もこの人を愛している」
「二人の間には、もう一度つながりがある」

と感じられるようになったとき、少しずつ確認しなくても大丈夫な時間が増えていくのだと思います。

不安を無理に消そうとする必要はありません。

夫が本当に信頼できるのか、自分はなぜこれほど不安なのか、二人の間にもう一度つながりを作っていけるのか。自分一人では同じ考えを繰り返してしまうときは、カウンセリングで一緒に考えていくこともできます。

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