魅力があるのに、男性から「近寄りにくい」と思われるのはなぜ?

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何人かで食事をしていたとき、隣にいた男性から、

「その服、よく似合っていますね」

と言われた。

女性はすぐに、

「いやいや、全然。これも安かったんですよ」

と答えた。

別の日には、

「きれいですよね」

と言われて、

「そんなことないです。私よりきれいな人なんて、いくらでもいますから」

と返した。

本人は、謙虚に答えたつもりです。

自分を美人だと思っている人に見られたくない。

褒め言葉をそのまま受け取ったら、自意識過剰だと思われそう。

相手に気を持たせるのも避けたい。

だから、すぐに否定します。

ところが男性から見ると、

「何を言っても受け取ってもらえない」

「自分の言葉には興味がなさそう」

「好意を向けたら迷惑なのかもしれない」

と感じることがあります。

後日、友人から、

「あの人、あなたのことが気になっていたみたい。でも、完全に脈がないと思ったんだって」

と聞かされ、驚く。

嫌だったわけではありません。

むしろ、少しうれしかった。

ただ、そのうれしさを見せられなかったのです。

褒められてうれしいのに、反射的に否定してしまう

褒め言葉を受け取るのが苦手な女性は、少なくありません。

「その服、素敵ですね」

「今日の髪型、似合っていますね」

「一緒にいると楽しいです」

そう言われた瞬間、うれしい気持ちは確かにあります。

けれど、その直後に、

「でも、ここで喜んだらどう見られる?」

という考えが入ってきます。

自分でも魅力があると思っている人に見られそう。

男性へ好意があると誤解されそう。

後から断りにくくなりそう。

周囲の女性に、男性を意識していると思われそう。

そこで、うれしさが相手へ届く前に、

「そんなことないです」

「たまたまです」

「誰にでも言っているんでしょう」

と打ち消します。

心の中では少し喜んでいても、相手へ返ったのは否定だけです。

男性には迷惑がられているように見えることがある

男性が女性を褒める理由は、一つではありません。

会話を始めたかった。

本当に似合っていると思った。

好意を持っていて、もう少し距離を近づけたかった。

その場を和やかにしたかった。

どの理由であっても、男性は自分が感じたことを言葉にしています。

それに対して、

「全然似合っていません」

「私はきれいではありません」

と返されると、男性はそれ以上何を言えばよいかわからなくなることがあります。

「あなたの感じ方は間違っています」

と返されたように思うからです。

もちろん、女性には相手を否定するつもりなどありません。

控えめに返しただけです。

ただ、相手には、その意図まで見えません。

うれしい。

照れている。

もう少し話したい。

そこが何も見えなければ、

「これ以上近づかない方がよさそうだ」

と判断する男性もいます。

自分が見ている自分と、相手から見える自分は違う

本人は、自分を特別に魅力のある女性だとは思っていないかもしれません。

鏡を見れば、気になるところがある。

若い頃とは変わったと感じる部分もある。

服が決まらず、何度も着替える日もある。

恋愛で自信を失った経験もある。

人と比べて落ち込むこともある。

だから、

「私よりきれいな人はいくらでもいる」

「私は仕事ができるだけで、恋愛向きではない」

「もう男性から注目される年齢でもない」

と考えています。

一方、男性が見ているのは、本人が気にしている欠点だけではありません。

姿勢がよい。

服装が洗練されている。

落ち着いて話す。

自分の考えを持っている。

一人でも楽しそうに過ごしている。

話していると知性や経験を感じる。

仕事や生活を自分で組み立てている。

本人には当たり前になっている部分が、相手には魅力として見えることがあります。

自分が自分をどう評価しているかと、他者が何を魅力に感じるかは一致しないのです。

「近寄りにくい」は、性格が怖いという意味だけではない

「男性から怖いと言われる」

「近寄りにくそうに見られる」

そう聞くと、

話し方がきつい。

表情が厳しい。

人を見下している。

といった理由を考えるかもしれません。

実際に、相手の話を途中で終わらせたり、正解を先に伝えたりしていることもあるでしょう。

緊張すると、声や表情が硬くなる人もいます。

そこは振り返る意味があります。

ただ、男性が感じる「近寄りにくい」には、

「自分では相手にされない気がする」

「話しても、つまらないと思われそう」

「好意を伝えて断られたら、かなり傷つきそう」

「この女性に認めてもらえる自信がない」

という意味が含まれていることもあります。

女性が何か怖いことをしたとは限りません。

男性がその女性を魅力的だと感じるほど、自分との差を意識して身構える場合もあるのです。

ただ、男性が勇気を出して言葉をかけたとき、女性が毎回その言葉を否定すると、

「やはり自分では無理だ」

という男性の予想を補強することになります。

好意を感じた瞬間、なぜ入口を閉じてしまうのか

男性からの好意を感じたとき、急に態度が変わる女性もいます。

それまで普通に話していたのに、表情が硬くなる。

二人で話していたのに、ほかの人へ話を振る。

「また会いたいです」

と言われると、

「皆さんも一緒なら」

と、二人になる可能性を閉じてしまう。

本当は誘われたいのに、

「休日は一人で過ごすのが好きなんです」

と強調する。

男性が自分のために店を選んでくれても、

「どこでもよかったのに」

と答える。

本人は、男性を拒絶したいとは限りません。

気になる男性だからこそ、何を返せばよいかわからなくなっている場合があります。

好意がない男性なら、普通に笑って話せる。

ところが、少し心が動いた相手には、

「私も好意があると知られたらどうなる?」

という怖さが出ます。

その怖さを見せないために、関心のない女性を演じてしまうのです。

喜んだら、相手へ期待を持たせる気がする

褒め言葉を受け取れない背景には、

「相手に期待を持たせてはいけない」

という思いがあることがあります。

笑顔で返したら、交際する気があると思われる。

うれしいと言ったら、次の誘いも受けなければならない。

食事を楽しんだら、相手の好意に応えたことになる。

だから、早い段階で距離を取ります。

けれど、

「言ってもらえてうれしい」

と、

「あなたと恋愛関係になりたい」

は同じ返事ではありません。

褒め言葉を受け取っても、次の誘いを断ることはできます。

食事を楽しんでも、交際を希望しないことはあります。

相手の好意に感謝しても、同じ気持ちを返す義務はありません。

この区別がつきにくいと、女性は自分の選択権を守るために、好意が入ってくる入口から閉じようとします。

好意を受け取ると、断れなくなるように感じる

男性から何かをしてもらうと、

「この後、何を返さなければならないのだろう」

と考える人もいます。

食事をごちそうになった。

送り迎えをしてもらった。

褒めてもらった。

親切にしてもらった。

すると、うれしさより先に、

「借りを作ってしまった」

という感覚が出ます。

その男性へ好意を返さなければいけない。

誘われたら断れない。

相手の期待に応えなければ、ひどい女性になる。

そんなふうに感じるため、最初から受け取らない方を選びます。

自分の分は自分で払う。

手伝いを断る。

褒め言葉を打ち消す。

感謝はするが、喜びは見せない。

これなら、相手に何も期待させずに済む。

ただ、関係を育てたい男性にまで同じ反応を返すと、男性には入口が見えません。

魅力を見せたことで、面倒が起きた経験

好意を受け取ることが怖くなる背景には、過去の経験が影響している場合があります。

愛想よくした男性から、しつこく連絡された。

笑顔で返しただけなのに、交際する意思があると思われた。

後から断ると、

「気を持たせたくせに」

と責められた。

好意を断ったことで、職場や友人関係の雰囲気が悪くなった。

外見を褒めた男性が、その後不快な言葉を言ってきた。

おしゃれを楽しんでいたら、

「男性を意識している」

とからかわれた。

男性から注目されたことで、女性から嫌みを言われた。

好きな男性へ好意を見せたら、雑に扱われた。

こうした経験があると、

「好意は、受け取った後が面倒」

「喜んだら、自由に断れなくなる」

「魅力を表に出すと、周囲との関係が悪くなる」

という理解が残ることがあります。

現在の男性が過去の相手とは違っていても、好意を感じた瞬間に、以前と似た警戒が出る場合があります。

女性から警戒されたくなくて、自分を低く見せる

自分の魅力を否定することには、女性同士の関係を守る意味がある場合もあります。

周囲から美人だと思われている女性が、

「私なんて、本当に大したことないです」

と言う。

センスがいいと評判の女性が、

「私にはセンスなんてありません」

と答える。

本人は、周囲を刺激しないように謙遜しています。

自分を高く評価していると思われたくない。

女性から警戒されたくない。

目立ちたくない。

そのために、自分を低く見せます。

ところが、相手によっては、

「あなたが大したことないなら、私は何なの?」

と感じることがあります。

また、

「本当は自分が魅力的だと知っているのに、否定してもっと褒めてもらおうとしている」

と受け取られる場合もあります。

自分を低く見せれば、人から攻撃されなくなるとは限りません。

周囲から見えている魅力は、本人が言葉で否定しても消えないからです。

自分を下げても、男性は近づきやすくなるとは限らない

男性が自分を魅力的だと思っているように感じたとき、

「私なんて、全然モテません」

「もう年齢も年齢ですから」

「仕事ばかりで、女性らしさもないです」

と、自分を低く見せることがあります。

そう言えば、男性が気楽に話せると思うのかもしれません。

けれど、相手の目にはすでに魅力のある女性として映っています。

そのため、言葉で否定しても、

「近づきやすい普通の女性」に見えるとは限りません。

むしろ、

「これほど魅力があっても自分を認められないなら、自分が褒めても意味がなさそう」

「この人の基準はかなり高いのだろう」

「この人が自分を低く評価しているなら、僕のことはもっと低く見るかもしれない」

と思わせることがあります。

女性は男性を見下しているわけではありません。

ただ、自分に向けられた褒め言葉を受け取らないことで、男性が関わるきっかけまでなくしてしまう場合があります。

好意がない男性と、関係を進めたい男性を分ける

男性からの好意を受け取れるようになることは、すべての男性へ親しげに接することではありません。

好意を持たれることが不快な相手もいるでしょう。

距離を置きたい男性もいます。

仕事上の関係だけにしたい場合もあります。

そのような相手には、境界線を示してかまいません。

一方で、

本当はもう少し話してみたい。

次の誘いを待っている。

褒められてうれしかった。

そう感じている男性にまで、同じ拒絶の反応を返していないかは確認できます。

どの男性にも同じ無表情な返事をする必要はありません。

相手によって、自分の意思を変えてよいのです。

「この人とは距離を保ちたい」

「この人とは、もう少し話してみたい」

自分の中にある違いを、相手にもわかる形で示せると、恋愛の入口が少し見えやすくなります。

褒め言葉を受け取ることと、交際を受け入れることは違う

「きれいですね」

と言われたときの、

「ありがとうございます。そう言ってもらえるとうれしいです」

という返事は、

「私はきれいな女性です」

という宣言ではありません。

相手が言葉を差し出してくれたことを受け取った返事です。

同時に、その男性との交際を約束する言葉でもありません。

褒め言葉を受け取る。

食事を楽しむ。

親切へ感謝する。

その後の関係は、自分で選ぶ。

この段階を分けられると、

好意を完全に拒絶するか、すべて受け入れるか

という二択から離れられます。

「ありがとう」と答えた後で、

「お誘いはうれしいのですが、二人でお会いすることは考えていません」

と伝えることもできます。

関係を進めたい相手なら、

「私もまたお話ししたいです」

と返すこともできます。

受け取ることと選ぶことは、両立します。

男性側が対等な女性を避けている場合もある

男性から近寄りにくいと思われたとき、女性の反応だけが原因とは限りません。

魅力的な女性を前にすると、自信を失う男性もいます。

能力のある女性を脅威に感じる人。

女性には自分を低く見せてほしい人。

自分へ反論しない相手を好む人。

褒めれば女性が応じると思っている人。

断られる可能性を受け入れられない人もいます。

そのような男性に対して、女性がさらに自分を低く見せる必要はありません。

相手が近づけないことまで、女性がすべて引き受けなくてよいのです。

一方で、女性自身も関係を進めたいのに、好意を感じるたび入口を閉じているなら、そこには自分で見ていける部分があります。

男性側の問題と、自分が繰り返している反応を分けることが大切です。

魅力を隠さず、関係を選べる自分へ

男性から褒められると、反射的に自分を下げる。

うれしいのに、無表情になってしまう。

気になる男性の前ほど、「一人で平気」と強調する。

後から脈がないと思われていたと知り、落ち込む。

こうしたことが何度も続く場合、受け答えの例を覚えるだけでは変わりにくいことがあります。

「ありがとう」と言おうとしても、その後に起きる面倒や拒絶が怖ければ、言葉だけの演技になるからです。

カウンセリングでは、褒められた瞬間に最初に何を感じるのか、そのうれしさの直後にどのような警戒が出るのかを見ていきます。

好意を受け取ったら何を返す義務があるように感じるのか。過去に男性から好意を向けられた後、何が起きたのか。魅力を見せたことで女性からどのような反応を向けられたのか。そのとき感じられなかった怖さや悲しさ、悔しさが残っていないかも整理します。

過去の体験を現在の視点から理解し直すことで、好意を受け取っただけで自由を失うような感覚が、以前ほど強く出なくなることがあります。

相手の言葉は受け取り、その後の関係は自分で選ぶ。

望まない相手には断る。

関係を育てたい相手には、うれしさや関心があることを返す。

自分の魅力を隠さなくても、誰と関わるかを決める権利は失いません。

魅力のある女性になろうとする前に、すでに相手から見えている魅力を、毎回なかったことにしていないかを見てみる。

そのうえで、

「そう言ってもらえて、うれしいです」

と返せるようになると、これまで入口で止まっていたやり取りが、その先へ進むことがあります。

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