欠点を隠そうとするほど、人と関わるのがしんどくなる理由

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誰かが家に来ることになり、普段は気にならないところまで必死に片づける。

人と会う前には、鏡の前で何度も服を替える。

仕事では、自信がないと気づかれないように、わからないことがあっても質問できない。

本当は不安なのに、平気な顔をする。

本当は誰かに頼りたいのに、

「私は一人でできます」

という態度を崩さない。

こうしたことが少しなら、それほど苦しくはないかもしれません。

けれども、いつも「本当の自分を知られないようにしなくては」と気を張っていると、人と関わること自体が疲れるようになります。

「こんな私では嫌われる」と思っている

自分のある部分を隠したくなる時、その奥には、

「こんな私は良くない」

という思いがあることがあります。

片づけが苦手な自分は、だらしない。

人に頼りたい自分は、面倒くさい。

自信がない自分は、頼りない。

体形に自信がない自分は、魅力がない。

自分がそう思っていると、

「きっと相手も、同じように私を見るだろう」

と考えやすくなります。

相手が実際にどう思っているのかは、まだわかりません。

けれども、自分が嫌っている部分だからこそ、相手もそれを見つけたら嫌うに違いないと感じるのです。

そこで、その部分が見えないように、真逆の自分になろうとします。

片づけが苦手だから、家をいつも完璧に整えようとする。

不安になりやすいから、何があっても動じない人に見せようとする。

人に頼りたいからこそ、何でも一人で引き受ける。

「ここが知られたら嫌われる」と思っている分だけ、反対側へ強く振れようとするのです。

目指している自分が、本当に好きな自分とは限らない

きれいな部屋が好きで、片づけることも楽しい。

体を動かすのが好きで、食生活を整えることも苦にならない。

自分で何でも決めて動くほうが性に合っている。

そうであれば、無理に変える必要はありません。

問題になるのは、それをしたいわけではないのに、

「そうしなければ嫌われる」

と思って続けている場合です。

本当は休みたいのに、いつもきちんとしていなければならない。

本当は助けてほしいのに、人に迷惑をかけないように一人で抱える。

本当は自信がないのに、弱気なところを見せないように振る舞う。

これはかなり疲れます。

しかも、どれだけ頑張っても、

「まだ隠し切れていないかもしれない」

という心配はなくなりません。

人に褒められても、

「本当の私を知らないからだ」

と思ってしまうこともあります。

うまくいかなかった理由を、欠点のせいにしてしまう

自分の欠点を強く気にしていると、人間関係がうまくいかなかった時にも、

「やっぱり、あれが原因だったんだ」

と考えやすくなります。

恋愛が終わった時に、

「私に魅力がなかったからだ」

と思う。

友人からの連絡が減った時に、

「話がつまらないと思われたのだろう」

と考える。

仕事で評価されなかった時に、

「要領が悪いからだ」

と決めつける。

もちろん、それが多少関係している場合もあるでしょう。

けれども、人間関係がうまくいかない理由は、一つではありません。

相性が合わなかったのかもしれません。

相手にも余裕がなかったのかもしれません。

お互いに伝えられていないことがあったのかもしれません。

ところが、

「私のここが悪いから、うまくいかない」

と決めてしまうと、他の可能性が見えにくくなります。

そして、さらにその欠点を隠すための努力を始めます。

前よりもきれいにする。

前よりも気を利かせる。

前よりも明るく振る舞う。

前よりも相手に合わせる。

それでも関係が良くならなければ、

「まだ努力が足りない」

と思い、ますます疲れていきます。

隠している部分より、「知られたらどうなると思っているか」

欠点だと思っているところを、すぐに好きになる必要はありません。

片づけが苦手なら、生活しやすいように工夫してもいいでしょう。

変えたい部分があるなら、自分にできる範囲で変えていくこともできます。

ただ、その前に見ておきたいのは、

「この部分を知られたら、何が起こると思っているのだろう」

ということです。

がっかりされると思っているのか。

見捨てられると思っているのか。

だらしない人だと責められると思っているのか。

役に立たない人だと思われるのが怖いのか。

そこには、以前に誰かから言われたことや、家族の中で求められてきた役割が関係していることもあります。

「ちゃんとしていなければ認めてもらえない」

「人に迷惑をかけてはいけない」

「魅力がなければ愛されない」

そんな考えを長く持ってきた人ほど、今の人間関係でも、自分の一部を隠そうとすることがあります。

自分を隠さなくても続く関係を考える

人と関わるたびに疲れてしまう時は、社交性が足りないのではなく、見せてはいけない自分が多すぎるのかもしれません。

カウンセリングでは、

自分のどの部分を、知られてはいけないと思っているのか。

それを知られたら、相手にどう扱われると思っているのか。

なぜ、そう思うようになったのか。

今の人間関係でも、本当に同じことが起こるのか。

そうしたことを一緒に整理していきます。

欠点を全部なくしてから人と関わるのではなく、完璧に隠さなくても続いていく関係とはどのようなものかを考えていくことができます。

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