事例集

ご相談事例集

ここに記載している事例は、すべて実際にカウンセリングを受けられたお客様の体験を元にしたものですが、個人情報やプライバシーに配慮し、詳細は一部変更を加えております。また、事例としてご紹介することについては、お客様の事前の承諾を得ております。各事例は、カウンセリングの過程や成果をできる限り具体的にお伝えすることを目的としており、皆様にとっても参考になる内容であることを願っています。

事例1: 親との確執を手放し、“自分の人生”を取り戻した50代女性

相談内容
クライアント:50代女性(仮名:美穂さん)
「いつも母親の顔色をうかがってしまう」「自分の人生を生きていない気がする」——
仕事や家庭も落ち着いているのに、どこか満たされず、毎日が虚しく感じられるとのこと。
「いい娘」であろうとするあまり、自分の気持ちがわからなくなっていた。

心理的背景の分析
幼少期から「母の期待に応えなければ愛されない」という思い込みが根強く、
「役に立つ娘」であることがアイデンティティになっていた。
それゆえ、自分の欲求や感情を抑圧するクセが強く、自己否定が慢性的になっていた。

実施したアプローチ
・母親との関係で傷ついていた「小さな自分」に、イメージワークを通じて出会ってもらった
・「母の期待に応えることで愛される」という観念を見直すための書き換えワークを実施
・本当はどう感じていたのか、自分に語りかけながら少しずつ感情を取り戻す作業を重ねた
・母との関係性のなかで“やりすぎていたこと”をやめる具体的行動を提案し、実践してもらった

クライアントの変化・効果
「母のために生きる必要はないんですね」と初めて口にした時の涙が象徴的だった。
その後、仕事で「自分のやりたいこと」に挑戦しはじめ、自信を持つようになった。
月2回×6ヶ月の継続セッションを経て、母との距離感も自然なものに変化。

カウンセラーの気づき
「母に愛されたかった」という想いが強い人ほど、それを否定しようとして苦しむ。
その欲求を“あるもの”として認めることで、やっと前に進めるようになる。

事例2: “自分はダメだ”と思い込んでいた彼女が、自信を取り戻すまで

相談内容
クライアント:30代女性(仮名:里奈さん)
「人前で話すのが怖い」「ミスしたらどうしようと常にビクビクしている」
自信が持てず、職場でも「できない自分」を責めてばかりだった。

心理的背景の分析
過去に受けた厳しい指摘や、兄弟と比較される育ちの中で、
「私は劣っている」「失敗=価値がない」という強い思い込みが形成されていた。
努力を重ねても、自己肯定にはつながらず、いつも心のどこかで自分を見下していた。

実施したアプローチ
・「できない自分は価値がない」という根深い観念を、イメージワークで内側から揺るがしていった
・過去の否定的な記憶を扱いながら、“本当はどう感じていたのか”に気づく語りかけを繰り返した
・「うまく話せなくても自分は大丈夫」といった新しい考えをイメージに乗せて体感として定着させた
・日常生活で小さなチャレンジ(挨拶をする、意見を一言だけ言ってみる等)を試すよう提案した

クライアントの変化・効果
プレゼンの場で「緊張したけど話せました!」と笑顔で報告。
「ダメな私」を否定するのではなく、「緊張する私」でもいいと受け入れられるように。
約3ヶ月のセッションで、人との関係にも余裕が出てきた。
失敗しても「大丈夫」と思える感覚が育ちはじめていた。

カウンセラーの気づき
「自信」とは、“できる自分”を目指すことではなく、
“できなくても自分でいられる”という安心を育てること。
土台からの見直しこそが、変化を可能にする鍵となる。

事例3: “本音が言えない”娘が、母に初めて“嫌だった”を伝えた日

相談内容
クライアント:40代女性(仮名:沙織さん)
「母に言いたいことがあっても、我慢してしまう」
日常会話はできるが、大事なことになると“黙ってしまうクセ”に悩んでいた。
「優しくしなきゃ」「怒らせたら悪い気がする」と、自分の気持ちを押し込める状態が続いていた。

心理的背景の分析
感情を出すと“面倒くさい子”と思われる経験があり、
「気持ちを出すと関係が壊れる」という恐れが根底にあった。
結果として、“無難な娘役”を演じ続け、長年「我慢=愛情」と思い込んでいた。

実施したアプローチ
・母との対話をイメージの中で再構成し、“本音を伝える練習”を繰り返し行った
・「本音を言うと嫌われる」という思い込みを探り、観念レベルでの書き換えワークを実施
・セッション中は“怖かった自分”に語りかけながら、抑えてきた感情を認めるプロセスを重視
・母に対して“すぐにではなくてもできる、軽めの自己表現”から始めることを提案し、実行してもらった

クライアントの変化・効果
ある日、「お母さんに嫌だったって、やっと言えたんです」と報告。
母から返ってきたのは、「そうだったんだね。言ってくれてありがとう」の言葉だった。
関係を壊すどころか、初めて“対等な母娘関係”が始まった感覚があったとのこと。
その後、他人に対しても“本音を大切にする”感覚が少しずつ育ちはじめた。

カウンセラーの気づき
「言えない」の背景には、「伝えたかったのに、怖かった」気持ちがある。
恐れを越えるには、安全な練習場と、“言ってよかった”という成功体験が必要。
言葉が出るようになると、自分自身の輪郭もくっきりしてくる。

事例4: 夫に期待しすぎていた彼女が、“自分の幸せ”の責任者になった話

相談内容
クライアント:40代女性(仮名:由紀さん)
「夫がもっと優しくしてくれたら…」
日々の不満が積もり、「どうして私ばっかり頑張ってるの?」と虚しさを感じていた。
話し合いをしてもかみ合わず、「こんなにやってるのに伝わらない」と泣けてくる日々。

心理的背景の分析
愛されたい、わかってほしい、という期待をパートナーに一極集中。
「自分を満たす」手段を持たず、愛情の主導権を相手に預けていた。
幼少期に「がんばることで愛される」という経験が強く、常に“努力する側”に立っていた。

実施したアプローチ
・イメージワークで、夫との関係性のなかで“期待を抱えていた自分”に気づく体験を促した
・「幸せにしてもらわなければ私は満たされない」という観念の再定義と書き換えを実施
・「本当はどうしたかったのか」を自分自身に優しく問いかけ続けるプロセスを支援
・“自分を満たす行動”(一人の時間を大切にする、自分の好きなことを選ぶ等)を日常に取り入れるよう提案した

実施したアプローチ
・イメージワークで、夫との関係性のなかで“期待を抱えていた自分”に気づく体験を促した
・「幸せにしてもらわなければ私は満たされない」という観念の再定義と書き換えを実施
・「本当はどうしたかったのか」を自分自身に優しく問いかけ続けるプロセスを支援
・“自分を満たす行動”(一人の時間を大切にする、自分の好きなことを選ぶ等)を日常に取り入れるよう提案した

カウンセラーの気づき
“自分の幸せの責任者は自分”という感覚が芽生えると、人間関係は自然に変わっていく。
「もっとわかってよ!」と叫ぶ前に、「私は何を望んでる?」と自分に尋ねてみることが、
本当の意味での“愛する”の出発点になる。

事例5: “感情がわからない”男性が、自分の気持ちに出会うまで

相談内容
クライアント:40代男性(仮名:健一さん)
「何を感じているのか聞かれても答えられない」
「とにかくイライラする」「妻や部下に“冷たい”と言われるが理由がわからない」
自分の感情に疎く、人間関係がぎくしゃくしていた。
「怒ってるの?」「機嫌悪いの?」と言われることが苦痛だった。

心理的背景の分析
幼少期に「泣くな」「弱音を吐くな」と言われて育った経験から、
感情表現を抑圧し、“合理性”や“成果”で自分を評価する傾向が強まっていた。
怒りの下に、本当は「寂しさ」や「虚しさ」があったが、本人は気づいていなかった。

実施したアプローチ
・感情を感じられず言語化できない状態に対し、身体の感覚を起点にしたイメージワークを行った
・「感情を出すと否定される」という観念に気づき、それをやさしく書き換えるワークを挿入
・イメージの中で、幼少期の自分が抑え込んできた気持ちに言葉を与える対話を繰り返した
・実生活では“正直な感想を一言添える”といった小さな自己開示を試してもらい、変化を確認した

クライアントの変化・効果
「寂しいって、初めて言った気がします」と照れながらつぶやいたとき、
彼の目にうっすら涙が浮かんでいたのが印象的だった。
その後、「妻との会話がちょっとだけ柔らかくなった」と笑うように。
全10回のセッションで、自他への理解が深まりはじめた。

カウンセラーの気づき
“感情がわからない”人は、“感情が封印されてきた人”。
感情を思い出すには、頭で考えるのではなく、内側に“出会い直す”ことが必要。
そこを丁寧に扱えば、感情の幅も、人との関係性も、ゆるやかにひろがっていく。

事例6: 離婚をきっかけに、“一人で生きる覚悟”を決めた女性

相談内容
クライアント:50代女性(仮名:陽子さん)
「離婚後、一人になってから不安で仕方がない」
「このまま老後を迎えるのが怖い」「誰かと一緒にいないと落ち着かない」
孤独感と不安感に支配され、気力が失われていた。
日常のなかで「これで大丈夫なのかな」と小さな不安が積もっていた。

心理的背景の分析
結婚生活の中で「一人じゃ生きていけない」という思い込みが強化され、
自分の価値や安心感を“他者の存在”で保っていた。
「一人の自分には意味がない」という無意識の自己否定が根底にあり、
過去の家族関係でも、常に“誰かに必要とされる”ことが自己存在の証だった。

実施したアプローチ
・「一人では生きていけない」という恐れと向き合うため、イメージの中で孤独感を抱えた自分に寄り添うワークを行った
・「支えがなければ不安」という観念を検証し、心の深いところで「私は大丈夫」という感覚を育てる書き換えを行った
・これまでの人生で自分が“自力で立ってきた場面”を思い出す作業を語りかけ形式でサポート
・実生活では、“一人でも楽しめる習慣”を一つずつ取り入れてもらった

クライアントの変化・効果
「寂しさはあるけれど、自分で決めて動けるって自由ですね」
そう語る表情は、数ヶ月前よりずっと明るくなっていた。
“誰かがいないと不安”から、“自分がいれば大丈夫”への転換が起き、
好きな場所に一人で出かけたり、新しい趣味を始めるなど行動の幅も広がった。

カウンセラーの気づき
孤独感の奥にあるのは、“自分に価値がない”という誤解。
そこを癒すことで、“一人の時間”が不安ではなく、力の源になる。
「私は私の味方でいる」という覚悟が、安心の土台になる。

事例7: “誰かに迷惑をかけたくない”思いが強すぎた彼女の解放プロセス

相談内容
クライアント:30代女性(仮名:麻衣さん)
「体調が悪くても休めない」「人に頼ると迷惑になる気がする」
周囲からは「気を使いすぎ」「もっと甘えていいのに」と言われるが、どうしてもできない。
「頑張りすぎて心が疲れてしまう」と訴えて来談。
休むこと・弱さを見せることに、強い罪悪感を抱えていた。

心理的背景の分析
幼少期に「我慢ができる子」として褒められた経験が強く、
「人に頼らない=立派」という信念が形成されていた。
また、親の不安定さを感じ取っていたため、“迷惑をかけないこと”が生き残り戦略になっていた。
結果として、人との距離感が常に“与える側”に偏り、苦しさを抱えやすくなっていた。

実施したアプローチ
・「人に頼ると迷惑になる」という深い思い込みを、イメージワークで掘り起こし、安心できる形でほぐしていった
・“人にお願いする自分”に対する拒絶感や怖れに、自分自身が語りかけるスタイルで丁寧に向き合った
・その上で「誰かを頼っても愛される」という新しい観念を心の中にイメージとしてインストール
・現実生活で“小さなお願いをしてみる”実験を提案し、実践後の気づきを振り返った

クライアントの変化・効果
「初めて“お願いしてもいいですか”って言えたんです」と報告。
その後、職場で同僚に業務を一部委ねることができ、体調も改善。
「自分が頑張らなくても、ちゃんと回るんだ」と安心感が芽生えていった。
自責から少しずつ自分を解放できるようになった。

カウンセラーの気づき
「迷惑をかけたくない」という願いの裏には、「私も守られたい」が隠れている。
それに気づき、許可を出すことが、“助けを受け取る力”を育てる第一歩。
優しさを循環させるには、“受け取る勇気”も必要なのだと実感したケースだった。

事例8: “怒りを抑えられない”悩みの奥にあった、悲しみへの気づき

相談内容
クライアント:40代男性(仮名:裕介さん)
「ちょっとしたことでキレてしまう」「感情を抑えられない自分が怖い」
家族や職場でトラブルを起こしてしまうことが増え、自分を責めていた。
「このままでは誰にも相手にされなくなるのでは」と不安を感じていた。

心理的背景の分析
実は“怒り”の下には、何度も裏切られてきたことへの“悲しみ”があった。
信頼していた人から拒絶された経験や、助けを求めても応えてもらえなかった過去が、
「もう誰も信用しない」という怒りの鎧を作っていた。
怒りは自分を守る手段であり、痛みを感じないようにするための反応でもあった。

実施したアプローチ
・爆発的な怒りの奥にある“傷ついた自分”にアクセスするイメージワークを複数回実施
・「怒っている自分はダメ」という否定的な観念を緩め、怒りの背景にある悲しみに語りかけてもらった
・「誰にもわかってもらえなかった」という痛みを安全に見つめ直すプロセスをゆっくり支援
・怒りの手前でできる“身体の変化に気づく”ことや“その場を離れる行動”を具体的に提案した

クライアントの変化・効果
「本当は、悲しかったんだって気づいた」
そう語った彼の表情は、初回とまるで違っていた。
感情を爆発させるのではなく、感じることができるようになり、
家族とも冷静に話ができるようになっていった。
以前よりも人の話に耳を傾けられるようになり、職場での関係も改善された。

カウンセラーの気づき
怒りは“悲しみの盾”。そこに触れると、強さではなく“優しさ”が戻ってくる。
感情の奥にある本音に気づくとき、人はそれまでとは違う反応を選べるようになる。
「怒りの正体に気づくこと」が、真の変化の入り口になるとあらためて感じたケースだった。

事例9: 「好きな人に尽くしすぎてしまう」クセを手放した女性の話

相談内容
クライアント:30代女性(仮名:紗季さん)
「好きになると、全部その人に合わせてしまう」「嫌われたくないから、言いたいことも我慢してしまう」
付き合い始めはうまくいっても、だんだん苦しくなり、いつも「私ばっかり頑張ってる…」という感覚になる。
最後は疲れ果てて別れる、というパターンを繰り返していた。

心理的背景の分析
「相手に必要とされているときだけ、自分に価値がある」と感じていた。
幼少期から“いい子”でいようと努力してきたため、自分の欲求を後回しにするクセが根深かった。
「嫌われるくらいなら、自分を抑える方がマシ」という思い込みが恋愛にも投影されていた。

実施したアプローチ
・イメージワークを通じて、「相手に合わせているときの自分」の内面と丁寧に向き合ってもらった
・「自分の欲求を抑える=愛される」という観念の書き換えワークを実施
・「私、ほんとはどうしたかった?」と日常的に自分に問いかける練習を継続
・実生活では、“自分の意見を一つだけ言ってみる”など、小さな主張を試してもらった

クライアントの変化・効果
「“これ、私が好き”って言ってみたら、彼が『そういうの聞けて嬉しい』って言ってくれたんです」
「尽くすだけじゃなくて、頼ってもいいんだって思えました」
過去と違い、“対等なやりとり”を楽しめる恋愛関係が築けるようになり、
自分の気持ちにも正直でいられるようになった。

カウンセラーの気づき
「愛されたい」気持ちが強い人ほど、「愛されるための努力」で自分をすり減らしてしまう。
“合わせる愛”から“出せる愛”へ切り替えるには、自分の声を拾い上げる習慣が必要。
「私はこうしたい」と言えるようになったとき、恋愛はもっと自由で楽しいものになる。

事例10: 「婚活疲れ」を抜け出し、自分らしいパートナーシップを選べるようになった女性

相談内容
クライアント:40代女性(仮名:理恵さん)
「婚活で会っても、うまくいかない」「条件で選んでるつもりなのに、気づいたら心がついてこない」
周囲からのプレッシャーもあり、「そろそろ決めなきゃ」という焦りが募っていた。
何人かと交際するも、ピンと来ないまま別れてしまい、「私に問題があるのかも」と自己否定感が強まっていた。

心理的背景の分析
「選ばれる女性にならなければ」という思いが強く、自分の本音よりも“正解”を探していた。
幼少期に「空気を読める子」「周りに迷惑をかけない子」として育ち、
“自分の本心に鈍くなる”クセがついていた。
婚活の場でも、「この人といて楽か?」ではなく「好かれるかどうか」で判断していた。

実施したアプローチ
・イメージワークで、婚活中に感じていた“無理してる自分”を丁寧に見つめ、安心を取り戻す作業を重ねた
・「選ばれるために動く」という観念を見直し、「私はどうしたい?」という視点を中心に据えるよう書き換え
・「自分に嘘をつかずに人と会う」ことがどんな感覚か、日常の中で探ってもらった
・具体的には、プロフィール文や初対面での受け答えを“本音ベース”に変える提案を実施

クライアントの変化・効果
「初めて“背伸びしなくていい人”に出会えた気がします」
「以前なら断ってたかもしれない人と、ゆっくり話せるようになっていて、自分でも驚いてます」
無理に演じなくなったことで、“心地よい関係”を築く力が育っていった。
最終的には、自分らしいパートナー像が明確になり、婚活自体への姿勢がポジティブに変化した。

カウンセラーの気づき
婚活で迷子になる人の多くは、“自分の心”より“世間の声”を優先してしまっている。
答えを外に求めるのをやめて、自分に正直になったとき、出会いの質が変わる。
「選ばれる側」から「選ぶ自分」へ意識が変わることが、婚活を卒業する第一歩になる。

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