私が子供だった頃 ~兄との関係と強さの誤解~

泣きながら兄に手を引かれる妹 心理学の基礎
兄の影響で『強くなければいけない』と思い込んだ幼少期の記憶。

怖かった兄の存在

今は何とも思いませんが、昔私が小さかった頃、2歳年上の兄をとても怖い存在と思っていました。

なぜなら、兄は近所でも有名なガキ大将で、何かと言うと力でねじ伏せようとされていたからです。
もちろん、子供の頃の2歳違いは、とても大きな違いで、力で兄に勝つということは、まずあり得ませんでした。
よって、いつもケンカは私が負けてばかりだったのです。

しかし、兄がガキ大将であるということは、いいこともあるもので、兄の存在のお陰で、私は他の子からいじめられることが、年々少なくなっていきました。

他の子供たちの意見としては、『あいつの妹をいじめたら、しかえしされる』ということだったようですが、実際には兄は妹をいじめたやつをやっつけるというスタンスではなく、ケンカをする口実ができたとばかりに、張り切っていたようです。

とにもかくにも、兄の腕力のお陰で、私は近所のいじめっ子から守られていたわけであります。
ですが、毎日一緒にいる兄弟が、腕力があるというのは、困りもので・・・ 兄に逆らえば、叩かれたり、当時はやりのタイガーキック!(わからない方ごめんなさい)が飛んでくるのですから、大変でした。

兄のことが怖くて、一緒に遊んでくれるときは好きだけど、そうでない時は嫌いという状態でしたね。

兄の優しさを知った日

そんなある日、兄の事をとても大好きになる出来事がありました。

兄が補助輪なしで自転車に乗れるようになった頃です。 補助輪なしで自転車に乗れるようになったのが嬉しかった兄は、毎日毎日、自転車に乗って遊んでいました。 私はとても羨ましく、そして羨望の眼差しで兄を見ていました。

妹に憧れの存在として見られた事が、嬉しかったのかどうかはわかりませんが、兄が自転車の後ろに乗せてくれると言うのです。

喜び勇んで、自転車の荷台に乗せてもらう私。 兄が自転車をこいで、公園をグルグル走り回っていました。

すると突然、私の指に激痛がっ!!

ギャーーーッ!!ギョエーーーッ!! いーーーたーーーいーーーっ!!

泣き叫ぶ私の右手中指から、血が噴き出しておりました。

そう・・・まさしく噴き出すという感じでした。

今思うと、おそらく兄の自転車の荷台にまたがっていた私は、ついうっかり車輪の側に手を持っていってしまったのだと思います。 車輪に巻き込まれたのか、車輪がかすめたのかは、わかりませんが、私の右手中指が、パックリと割れ、血が噴き出していたのです。

とにかく痛いし、血がいっぱい出て怖くて、泣き叫ぶだけの私を、兄は大切な自転車をほっぽり出して、手を引いて家に駆け戻りました。 そして、母のドレッサーの椅子を踏み台にして、高い場所に置いてあった救急箱を取り出し、その中から赤チン(知っていますか?昔は、怪我と言えば、赤チンだったのです)をつかんで、血が噴き出す私の指にかけまくっていました。

そして、引っ張りだしてきたタオルで、私の中指をギューーーーと押さえていてくれました。

母はその時、ちょうど買い物に出かけていて留守だったのですが、兄が『もうすぐ、お母ちゃん帰ってくるからな』と言っていた言葉通り、すぐに帰ってきました。

母の帰宅と兄の訴え

母は家の中の光景を見て、ビックリです。 なんたって血まみれ兄妹が、そこにいるわけですからね。

真っ先に、兄が母に怒鳴られます。 『あんたっ!!何をしたのっ!!』

普段から私をいじめていた実績を評価され・・・いや、私をいじめていたから、また何かやったと思われ、怒られる兄。
いつもなら、『俺は悪くない!!』と母に食ってかかる兄なのですが、この日の兄は一味違いました。

『昌代が自転車に挟まれた。血が出てるから赤チン塗った。血が止まらん!!』 半べそで、母に訴えたのです。

事情を飲み込んだ母の行動は、次回にお伝えするとして、

心理学的解説 ~強さの誤解~

兄弟、姉妹関係というのも、私達の心の成長に、とても大きく影響します。

私の場合は、この当時はまだ弟が生まれていませんでしたから、兄と二人兄弟でした。 兄には腕力があり、怖い存在でしたから、私にとって、男性に対するイメージは、あまり良いものにならなかったと思われます。

父に続き、兄からも、優しい男性、私を愛してくれる男性という印象を持つことができなかったのは、本当に残念なことです。

それに、女である自分は弱いと、女性であることが、まるで弱いことのように感じてしまったのかもしれませんね。

よって、弱い女を嫌い、将来、強い男を目指して、どんどん強くなっていくことになるのですが、男になれるはずもなく・・・

惨敗・・・

弱い女が嫌いということは、自分の弱さを嫌うわけで、そうすると「できなーーーーい」「むりーーーーーっ」とか言っている女の子が、大嫌いになってしまうのです。

大嫌いな訳ですから、自分がそんなことできるはずもなく、誰にも頼らず、何でも一人でやってしまう女が出来上がってしまったのでありました。

まとめ

幼少期の兄弟関係は、私たちの人間関係や自己認識に大きな影響を与えます。

強い兄に育てられたことで、「強くなければいけない」という思い込みが生まれ、それが無意識に自分の生き方に影響を及ぼしました。

また、「弱さ=悪いもの」と捉えてしまうと、自分の弱さを受け入れられず、頼ることができない性格を形成してしまいます。

本当の強さとは、ただ腕力や気の強さだけでなく、自分の弱さも認め、適切に人を頼ることができることなのかもしれません。

※「私が子供だった頃」シリーズとして、過去の記事に加筆修正を行い、新しい内容を追加しました。

タイトルとURLをコピーしました