落ち込みや悩みから抜け出すには、「前向き」よりも「外向き」がおすすめ

落ち込みから回復するための意識転換 心理学の基礎
外向きに意識を向けて、自分の気持ちを前向きに変える方法

被害者のポジションはつらい

「私はあんなに頑張ったのに!」
「どうして私だけが・・・」
「私の人生、お先真っ暗だ・・・」

落ち込み、悩みの真っただ中にいるときって、こういうことばかり考えてしまったりしませんか?

逆に言えば、このように考えるので、落ち込んでいるとも言えちゃうわけなんですけどね。

私もその昔は、よくこのように考えておりましたし、何なら今でも、ちょいちょいこのようになることだってありますからね。

この状態になっているときというのは、被害者のポジションに入っている状態です。

被害者のポジションというのは、なかなかつらいものがありまして、被害を受ける側ですから、自分では問題を解決できないような気がします。
被害者である自分が、何とかするのではなくって、加害者側が何とかすべきだろう!という気持ちにもなります。

くよくよしていても仕方ないから、何とか前向きになろうとするのですが、なにせお先真っ暗というのが被害者のときに感じているものですから、真っ暗なお先を見る気には、なかなかなれないものです。

そんな時は、前向きというよりは、外向きにしてみてはどうでしょうか?

前向きよりも外向き

私たちが、悩み苦しんでいるときというのは、意識は内向きになっています。

問題を抱えることになってしまった罪悪感や、自分の力のなさを感じる無価値観などに、意識が向いているのです。

罪悪感や無価値観と言われる感情は、誰でも持っているものではありますが、感じていて気分が良くなる感情ではありません。

感じれば感じるほど、気分が落ち込んでもいきますし、感じれば感じるほど、周りに文句も言いたくなり、被害者意識も強くなっていってしまいます。

そこで、ちょっと意識を外側に向けてみる。

一旦、罪悪感や無価値観、自分の状況を横に置いてみる。

「そんなことしたら、問題が解決しないじゃないかっ!」と思われるかもしれませんが、罪悪感や無価値観を感じまくり、被害者のポジションにい続けたとしても、グルグルと考えがループするだけで、問題解決になかなか至らないことが多いですから、少しくらい横に置いておいても大丈夫です。

で、外の風景を眺めてみてもいいですし、周りにいる人たちに興味をもってみてもいい。

とにかく、自分の外側に意識を向けてみるのです。
興味を持ってみるということです。

何でもいいのです。

自分の外側の世界に興味をもつ

「どうして、今日は晴れているのだ?」
「あれ?あの人どうして、笑っているのだ?」
「あの人の服、ステキだな」

外に文句をぶつけるのではないですよ。

「ちくしょう!気分が落ち込んでいるのに、晴れやがって!」と文句をぶつけているときは、意識は、外に向いているようで、内向きです。
自分の気分が落ち込んでいることに意識が向いていて、晴れという天気によって、被害を受けている被害者の状態です。
そうではなくって、外の天気に興味を持つこと。

「あの人はきっと、私のことをバカにして笑っているのだ!」というのも、意識は内向きです。自分のことに意識が向いているので、誰かが笑っていることに対して、自分が笑われているように感じてしまって、文句が出てくる。
そうではなくって、笑っているその人に、興味を持ってみるということ。

「私は服のセンスが悪いのに、あの人はステキだよな」というのも、自分に意識が向いているということ。
そうではなくって、単純にその人のステキな服に興味を持つこと。

私たちは、外に興味を持っているように見えて、自分を見ていることって、とても多いのです。

よく、「他人の目が気になる」ということがありますが、これも一見すると、他人の目という自分の外側にあるものに意識が向いているように思うのですが、実はそうではなくって、【他人からどう見られているかという自分】に意識が向いている状態なのです。

自分の中、内向きにばかり意識が向いていると、落ち込んでいるときはどんどん落ち込み続けますし、問題の解決方法もみつかりません。
だって、自分の内側に、問題解決方法があるのであれば、もうとっくに解決しているはずですからね。

いくら考えても解決できないとき、落ち込みから回復できないときは、自分の外側に意識を向けるようにしましょう。
単純に、自分以外に興味を持つと言うことですね。
やってみると、今までの自分では思いつかなかった発想に気づいたり、「その手があったか!」というような方法がみつかったりもします。

うまくいかないときは

「そんなこと言っても、外側に意識を向けられないから落ち込んでいるのだ!」と怒りがわいてくることもあります。

だって、落ち込んでいる時に「くよくよしていないで、もっと前向きに!」なんて誰かに言われても、「それができりゃ苦労しないよ」という気分になりますからね。

私なんて、「前向きに!」「ポジティブに!」と書いてある書籍を読んでは、「それができないから、読んでるんだよっ!」と、本にケンカ売ってましたからね。(笑)

私の場合は、そんなときにやってみたのが、スーパー銭湯に行って、目を閉じて湯船につかり、話しかけられないようにする。
そして、耳はダンボにして、周りのお姉さま方の会話を聞くということ。

目から入ってくる情報を遮断して、耳から入ってくる情報に集中する。
湯船につかっているという心地よい感じを、身体で感じつつ、お姉さま方の会話に集中していると、お姉さま方の会話の面白さに引き込まれ、「会話しているようで、それぞれが自分勝手に話しているだけじゃないかな?」ということに気づいたりして、気が付いたら、落ち込むのを忘れていたということをやっていました。

一人でスーパー銭湯に行くので、「元気出しなよ」とか、「もっとポジティブに考えようよ」とか、そんなこと誰も言ってきません。
おまけに、目を閉じているので、さすがの大阪のお姉さま方も、話しかけてはきません。

心地よい温泉の温もりだけを感じながら、耳だけで意識を外に向けていたわけですね。

私の場合は、これなら意識を外に向けるということがやりやすかったのですが、ご興味のある方は、試してみてください。
くれぐれも、目を閉じて、自分に意識を向けないことです。
耳をダンボにして、自分の外側の会話に意識を向けること。

他にも色々と方法はあるかと思います。
自分に合った方法がみつかるといいんですけどね。

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