わかっちゃいるけど、ついやっちゃう
「あー、言い過ぎちゃったな…」 そう思ったら素直に「ごめんね」って言えばいい。
でも、いざ謝ろうとすると… 「いや待てよ?そもそもあの態度が悪いんじゃない?」 なんて思い始めて、「私は悪くない!」モードに突入。
結果、謝るどころか、さらに相手を責めるようなことを言ってしまい、仲がこじれる。 こんな経験、ありませんか?
これは、私のブログでもよく登場する【罪悪感】の話。 「あー、言い過ぎたな…」と思った時点で、すでに罪悪感が生まれているんですよね。 罪悪感って、できれば感じたくないもの。 だから、自分より悪い人を作り出して「私だけが悪いんじゃない!」と自分を守ろうとするんです。
でも、今日は罪悪感の話がメインではなく、「そもそも、どうして言い過ぎてしまうのか?」という部分を掘り下げたいと思います。
思考ではわかっているのに、感情が邪魔をする
「どうしてあんなこと言っちゃったんだろう…?」と後から後悔することってありますよね。 それは、思考では冷静でも、感情が動いてしまうから。
例えば、「怖い!」と感じたら逃げるし、「嬉しい!」と感じたら飛び跳ねる。 私たちは、何か行動を起こす前に、必ず何らかの感情を感じているんです。
「言い過ぎちゃった!」というのも同じ。 何かしらの感情が働いた結果、言葉が飛び出してしまっているんです。
「責められた!」と感じるから、攻撃してしまう
例えば、あなたが車を運転していて、助手席の友人に「さっきの交差点、右折した方がよかったんじゃない?」と言われたとします。
その時、「責められた!」と感じると、イラッとして、つい防衛モードに入ってしまう。
「いやいや、そもそもあんた運転してないやん!いっつも助手席に座ってるだけなのに偉そうに!」
でも、もし「責められた!」と感じなかったら?
「あー、やっぱ右折のほうがよかったかな?」 と、さらっと流せるんですよね。
つまり、「責められた!」というフィルターがあると、ちょっとした言葉でも攻撃されたように感じてしまい、余計な反応をしてしまうんです。
その「責められた!」フィルター、どこから来た?
こういうフィルターは、過去の経験から作られています。 例えば、子どもの頃に「お前はいつも間違える!」と怒られていたら、「私は怒られる存在だ」というフィルターができあがります。
すると、大人になってからも、ちょっと指摘されるだけで「責められてる!」と感じてしまう。
でも、ここで「なるほど、私って責められてるように感じやすいのか!」と気づくだけで、ぐっと楽になります。
フィルターを外せたら、どうなる?
フィルターがなくなれば、目の前の言葉や出来事をそのまま受け取れるようになります。
「右折した方がよかったんじゃない?」と言われても、 「そうかもね」と思えるようになる。
そしたら、言い過ぎて後悔することも減るし、無駄なケンカもしなくて済むんですよね。
フィルターを外す方法
このフィルターは心理学では【投影】と呼ばれます。 そして、フィルターを外すことを【投影を取り戻す】と言ったりします。
たとえば、過去の経験を振り返って、 「本当にあの時、親は私を責めたかったのかな?」 「なんであの言葉を言ったんだろう?」 と、改めて考えてみる。
親がただ心配していただけかもしれないし、実はその時イライラしていただけかもしれない。
こうやって、過去の解釈を見直すことで、フィルターを少しずつ外していくことができるんです。
「わかっちゃいるけどできない」の裏には、こんな風に感情とフィルターが関係しているんですよね。
フィルターを外せば、行動は勝手に変わるし、人間関係ももっとスムーズになるかもしれません。
まずは、「自分にはどんなフィルターがあるのか?」を見つけてみることから、はじめてみませんか?
この記事は、旧ブログに掲載していた内容を元に加筆修正したものです。内容を整理し新しいブログへ移行しました。