あの時知りたかった心理学シリーズ 第2回:家庭内別居という静かなる戦争

家庭内別居の象徴として、距離のある夫婦の画像 オススメ記事
家庭内別居が起こる心理的な理由と、関係を修復するためのアプローチを解説

この記事は過去のブログ記事を加筆修正したものです。当時の経験と、心理学を学んだ現在の視点を織り交ぜながらお伝えしています。


家庭内別居は静かなる戦争

結婚生活で最もつらい状態の一つが「家庭内別居」ではないでしょうか。これは、一見すると穏やかで表面上は平和に見えるかもしれませんが、実は「静かなる戦争」とも言える状況です。かつて私自身が経験したこの状態について、具体的なエピソードを交えながら、心理学的な視点も加えてお話ししていきます。

お付き合いしている段階であれば、浮気や喧嘩が原因で関係がこじれても、場合によっては距離を取ることで解決を図ることができます。しかし、結婚している場合、同じ家に住みながら、日常生活を共にするという現実が避けられません。この状況が深刻化すると、家庭内別居という形で、心も体も追い詰められることになります。


家庭内別居はつらい現実

私自身も経験者として、この状況がいかに苦しいものかを実感しています。家に帰りたくない夫、仕方なくご飯を作る妻、帰宅する夫の車の音に心臓がバクバクする妻…。リビングで寝る日々が続き、体も心も疲れ果てていきました。

冷戦状態が続く中で、一方が歩み寄ろうと努力しても、それが受け入れられなかったり、逆に反発を招いたりすると、「もう無理だ」と絶望感が広がります。まるで無関心を装った冷たい戦いが続くようなものです。


怒りの下に隠れた感情

心理学では「怒りは感情の蓋」と言われます。怒りという感情の下には、別の感じたくない感情が隠されていることが多いのです。

私の場合、「浮気をされて怒っている」「夜中に帰宅する夫に怒っている」と思っていましたが、実際にはその下に「私を大切にしてほしい」「夫との関係がうまくいかず寂しい」という感情がありました。しかし、当時の私は、その寂しさを認めることも、それを夫に伝えることもできなかったのです。

同様に、夫も「自分をもっと大切に扱ってほしい」「妻が優しくしてくれなくて寂しい」と思っていたのではないでしょうか。


感情を伝える大切さ

もしも当時、「浮気されて悲しかった」「大切にされていないようで寂しい」と夫に伝えることができていたら、何かが変わったかもしれません。しかし、それを言葉にするのは簡単ではありませんでした。私は「超自立した人間」だったため、そんな弱音を吐くのが恥ずかしかったのです。

怒りの下にある感情を認識し、それを相手に伝えることは簡単ではありません。しかし、それができると、状況は少しずつでも変化していくものです。過去を振り返りながら、心理学を学んだ今だからこそ言えるのは、感情を抑え込まずに表現する勇気が、関係改善の第一歩であるということです。


まとめ

家庭内別居は、まさに静かなる戦争です。しかし、そこで終わりではありません。自分の感情に気づき、それを適切に表現することで、少しずつ関係を修復する可能性も見えてきます。

過去の経験を通じて、この記事を読んでくださる方々が少しでも前向きになれるよう願っています。

タイトルとURLをコピーしました