「私が我慢すればいいんだよね。そうすればうまくいくんだよね」
などと、思っている人って、相当数いらっしゃるようです。
これには、2パターンあります。
それぞれを解説しますね。
依存心ありまくりパターン
まず一つ目は、依存心ありまくりパターン。
このパターンは、「私が我慢すればいいんだよね。そうすればうまくいくんだよね」と口で言いつつ、全身から「わかっているよね?そんなに我慢しているわけじゃないけれど、そう言えば、可愛そうだと思って、助けてくれるものでしょ?」というオーラを放っています。
そしてなんなら、「我慢するのも、うまくいくようにするのも、本来私の仕事じゃないのよね。あなたがやるべき仕事に気づかせてあげるために、あ・え・て!私が我慢すればいいんだよね。そうすればうまくいくんだよねというセリフを言っているの」という気迫も上乗せしている感じ。
このパターンの場合、依存心がありまくり状態なので、とにかく不満炸裂してしまいます。
もしも、このパターンをついついやってしまって、不満が炸裂しているとお困りの方がいらっしゃったら、我慢する必要があるわけではなくって、「私に何ができるかな?」と考えて、とにもかくにもやってみることが大切です。
何ができるのかわからないけれど、何かをやろうとすることが重要なのです。
依存心が悪いわけではなくって、依存心ありまくりなのが少々問題なだけ。
依存したい気持ちもあるけれど、自分でも何とかしてみようとすることで、依存心ありまくり状態から自立もできちゃうよという状態になっていけるので、不満が炸裂することが減ってきます。
自立心ありまくりパターン
そして2つめのパターンは、先ほどとは逆。
自立心ありまくりパターン。
このパターンの場合は、マジに本気で、全力で「私が我慢すればいいんだよね。そうすればうまくいくんだよね」と思っています。
しかもそのことは、めったに言葉にすることはありません。
あまりに言葉にすることがなく、全力で思っているので、自分が我慢していることすらわからなくなってしまう場合が多数です。
重いリュックを背負っていた。
最初は少し重いと思ったけれど、だんだんとその重量が当たり前になってくるので、そのうちリュックが重いことに気が付かなくなる。
ところが、休憩しようとリュックを降ろした途端、えっ!!とビックリする。
当たり前だと思っていたけれど、荷物を降ろして初めて、荷物の重さを思い出すみたいな感じです。
そもそも我慢を始めたのは、本当に誰かを助けようとか、誰かを楽にしてあげようとか、そういった気持ちで始めます。
そうすることで、本当に周りの人を助けたり、楽にしてあげたりすることができたりしもしますが、しばらくすると、その人にだけ我慢をさせていることが、周りの人は申し訳なく感じるようになります。
そこで、我慢している人を助けようとか、楽をさせてあげようとするのですが、そんなふうにしてもらったら、自分が役に立てないような気がするし、申し訳ない気持ちになるので、周りからの助けを断るようになる。
そんなことをしている間に、自分自身も我慢していることが当たり前になってきて、我慢していることを忘れるけれど、疲れだけがたまっていく。
ある時、「どうしてこんなに疲れるのだろうか?」と考えたときに、「あれ?私ってば相当我慢してきたんだ」とやっと気づく。
気が付いちゃうと、「どうして、みんな我慢していないのに、私だけが我慢しているのよ!」と怒りが出てくることもある。
それでも、それが唯一周りを助けてあげる方法だと考え、「これでうまくいく」と思っていると、やっぱり我慢を続けてしまうことになる。
そして、夜中にひとりこっそりと「私が我慢すればいいんだよね。そうすればうまくいくんだよね」とつぶやく。
何だか書いていてせつなくなってきたのですが、この2つめのパターンを持っている人って、とっても多いです。
すごーーーーーく多いです。
このパターンの場合は、我慢することで周りを助けよう、楽にしようとしてきた自分の努力は認めてあげたうえで、「他に方法はないかな?」と考えることが大切。
自分一人が我慢することが重要なのではなく、我慢することで助けようとしてきたけれど、それだと自分もしんどくなってしまうし、周りの人も気をつかうようになってしまうし、周りの人に「私は役に立てていない」という思いを感じさせてしまうかもしれない。
もっと他に方法があるはずなのです。
自分一人で思いリュックを背負って歩いているとき、しんどいけれど、それが当たり前になってくる。
でも、「重そうだな。手伝ってあげたいな」と思ってくれる人が出てきて、「少し手伝いますよ」と声をかけてくれたとしても、「いやいや、これくらいの荷物全然平気なのです。こんなの荷物のうちにはいりませんよ。私だから背負えるのであって、あなたごときじゃ無理ですよ」という無言のメッセージを伝えつつ、手伝わせない。
お役に立てない人たちは、その場を離れて行っちゃいますよね。
で、その姿を見て、「ほらね。やっぱりこの荷物を背負えるのは、私だけなのよ」と、荷物を背負うことでのみ、自分の価値を認識してしまうようになる。
そうなると、常に荷物が必要な状態になってしまいます。
荷物というのを、我慢に置き換えてもらえると、あなたの人生が我慢が多い理由がおわかりいただけるかもしれませんね。
というわけで、他の人が「手伝おうか」と言ってくれたら、「ありがとう」と受け取るということが必要になりますし、リュックの中身を点検して、必要なものなのかどうかを確認してみたほうがいいです。
不必要なものが入っているなら、リュックから出す。
自立心ありまくりパターンの人は、人に助けさせませんし、自分一人でない事も抱え込んでしまう傾向が強いです。
ですから、先ほどのパターンとは逆で、「ちょっとお願いします」と依存もできるようになっていくことが大切。
1つ目のパターンは、「私に何ができるかな?」を考え実行する。
2つ目のパターンは、「他に方法はないかな?」を考え実行する。
どちらとも、今までとは違う方法を探して実行していくことが大切なのです。