そもそも「抵抗」とは?
「やったほうがいいとは思うけど、なぜか行動できない…」そんな経験はありませんか?
例えば、
- ダイエットしなきゃと思っているのに、つい甘いものを食べてしまう。
- 忙しいのに断れず、仕事を抱え込んでしまう。
- 早く謝ったほうがいいとわかっているのに、謝れない。
このように、頭では理解しているのに行動ができない状態を「抵抗」といいます。心の中に「やりたくない」「やると嫌な気持ちになる」という感情があると、私たちは無意識のうちにブレーキをかけてしまうのです。
具体的な例:「助けを求めることへの抵抗」
たとえば、仕事が多すぎて「誰かに手伝ってもらったほうがいい」と思っているのに、なぜか「手伝って」と言えないことがあります。
この場合、心のどこかで「助けを求めること」自体に抵抗を感じている可能性があります。
考えられる理由は、
- 「自分でやるのが当たり前」という思い込みがある。
- 「助けを求めたら負けたように感じる」というプライドが邪魔をする。
- 「お願いしたら後で何か言われるかも」という不安がある。
こうした感情があると、理屈では「助けを求めたほうがいい」とわかっていても、行動に移せないのです。
「抵抗」はなぜ起こるのか?
同じ行動でも、ある人はすんなりできるのに、ある人は強く抵抗を感じるのはなぜでしょう?
それは、過去の経験や価値観によって、「やりたくない」「やると嫌な気持ちになる」と感じる分野が人それぞれ違うからです。
例えば、「助けを求めること」に抵抗がある人は、
- 過去に頼った相手に冷たくされた経験がある。
- 「自分でやらなければならない」と厳しく育てられた。
- 助けを求めたことでバカにされたことがある。
こうした経験が無意識に残り、「助けを求めると嫌な気持ちになる」と感じるため、自然と避けてしまうのです。
「抵抗」を乗り越えるには?
「抵抗」は、心が嫌な感情を避けようとすることで生じます。では、どうすればこのブレーキを外せるのでしょうか?
まずは気づくことが大事
「なぜ自分はこれをやるのが苦手なのか?」を考えてみましょう。過去の経験や価値観が影響していることに気づくだけでも、少しずつ変化が生まれます。
「本当に嫌なことなのか?」を確認する
抵抗を感じることが、本当に嫌なことなのかを見直してみましょう。たとえば、「助けを求めること=負け」と思っているなら、本当にそうなのか考えてみるのです。
「むしろ、助けを求めたほうがスムーズに進むのでは?」 「周りも困ったときは私に頼ってくるし、お互いさまでは?」
と考えることで、「助けを求めること=悪いこと」という思い込みが少しずつ薄れていきます。
少しずつ行動に移す
一気に変えるのは難しいので、小さなことから試してみましょう。
- 「ちょっとだけお願いできる?」と軽く頼んでみる。
- 「今日は〇〇を手伝ってくれたら助かるな」と伝えてみる。
少しずつ行動すると、「思ったより大丈夫だった」という成功体験が積み重なり、抵抗が減っていきます。
抵抗が強すぎるときは専門家の力を借りる
「どうしても変われない」「原因がよくわからない」というときは、カウンセリングなどを利用するのも一つの方法です。
特に、無意識レベルで強い抵抗がある場合、自分で解決するのは難しいことがあります。専門家と一緒に進めることで、よりスムーズに乗り越えられることもあります。
まとめ
- 「抵抗」とは、やるべきことがわかっているのに行動できない状態のこと。
- 心が「やると嫌な気持ちになる」と判断してブレーキをかけている。
- 過去の経験や価値観が影響していることが多い。
- 気づくことで、少しずつブレーキを外していくことができる。
- どうしても難しいときは専門家の力を借りるのも選択肢の一つ。
「なんで自分はこんなことで悩むんだろう?」と思うことがあっても、それはあなたが弱いからではありません。過去の経験や思い込みが影響しているだけなのです。
少しずつ、自分のペースで向き合ってみてくださいね。
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