スマホの通信料が二重請求されたら？
例えば、スマホの通信料が二重請求されていたら、どうしますか？
「今月の請求、高くない？」と気づけば、当然、確認して訂正を求めますよね。でも、二重請求に気づかなければ、「なんとなく高いな…」と思いながらも支払い続けてしまうかもしれません。とはいえ、二重請求に気づいているのに、黙って払い続ける人はいないでしょう。
もちろん、今回は通信料の話をしたいわけではありません。私たちが日常で無意識にやってしまいがちな 「欲求の二重請求」 の話です。
欲求の二重請求って何？
欲求というのは、誰にでもあるものです。
「もっと愛してほしい」「もっと一緒にいてほしい」「もっと優しくしてほしい」など、パートナーや家族、友人に対して抱く欲求は、日常生活の中でごく自然なものです。
しかし、この欲求を 「自分以外の誰かが叶えるべきもの」 と考えてしまうと、相手が応えてくれても、どこか満たされない気持ちが残ってしまうことがあります。それは、相手に対して 「二重請求」 をしているからかもしれません。
例えば、「ねぇ、好きって言って♪」というのは、可愛い欲求の表現です。でも、過去に親から十分に愛情を受け取れなかった分まで、今のパートナーに好きと言ってもらおうとすると、どれだけ「好きだよ」と言ってもらっても、なぜか満たされない。もっともっととエンドレスに求めてしまいます。
二重請求に気づけないと、満たされない
欲求の二重請求をしている本人は、相手に対して請求している分に対しては、相手がちゃんと応えてくれているのに、どこか満たされない感覚を抱いてしまいます。それは、本来、「親に対する欲求」 を 「今のパートナー」 に請求しているからです。
パートナーは、今のあなたに対する欲求には応えられますが、過去の親に対する欲求には応えられません。だから、どれだけ応えてもらっても、過去の部分が埋まらないために、エンドレスに求めてしまうのです。
その結果、パートナーからすれば「ちゃんと応えているのに、どうしてまだ求められるのか？」と困惑してしまいます。まるで通信料の二重請求を強要されているような感覚に陥り、関係性がぎくしゃくしてしまうのです。
二重請求が関係性を壊す理由
「もっと、もっと！」という欲求を抱えるのは、元々の請求先が 「親」 であったり、「過去の誰か」 に対するものだったりします。しかし、それに気づかず、今のパートナーに対して請求を続けてしまうと、パートナーは「いくら支払っても、満足してもらえない」と感じ、次第に疲弊していきます。
本来の請求先は過去にあるため、今のパートナーはそれに応えることができません。これが、二重請求がエンドレスに続いてしまう理由です。
欲求の二重請求に気づくために
まずは、自分の欲求が 「本当に今の相手に対するものなのか？」 を考えてみることが大切です。
「もっと愛してほしい」「もっと優しくしてほしい」「もっと理解してほしい」などの欲求が強すぎる場合、それは今の相手に対するものではなく、過去の誰かに対するものかもしれません。
例えば、親から十分に愛情を受け取れなかった場合、その時の心の傷が癒えておらず、その満たされなかった欲求を今のパートナーに埋めてもらおうとしている可能性があります。
しかし、過去は過去。今の相手が、過去に満たされなかった欲求を埋めることはできません。これに気づかないまま、相手に二重請求を続けていると、関係性がどんどん悪化してしまいます。
正当な欲求に変える方法
欲求の二重請求に気づくことができたら、次はその欲求を 「今の欲求」 に変えていきます。
例えば、過去に親から愛情を受け取れなかった分を埋めてもらおうと「もっと愛してほしい」と過剰に求めてしまうのではなく、「今、私は少し寂しいから、一緒に過ごしたい」 と、 「今の自分の気持ち」 を伝えるようにしてみましょう。
過去の欲求を今の相手に求めてしまうと、エンドレスに満たされない状態が続いてしまいますが、今の自分の気持ちを素直に伝えることで、正当な欲求となり、パートナーも応えやすくなります。
二重請求をやめることで関係性が変わる
二重請求をやめて、正当な欲求を伝えるようになると、パートナーとの関係性が劇的に変わります。
パートナーは、「今のあなた」に対する欲求には応えられるため、無理なく素直に応えてくれるようになります。そして、あなた自身も「満たされない」という感覚が減り、パートナーに対してエンドレスに求め続けることがなくなります。
その結果、相手に対する不満や苛立ちが減り、関係性が穏やかで安定したものへと変わっていくのです。
まとめ：二重請求をやめて、素直な欲求を伝える
欲求の二重請求は、過去の未完了な欲求を、今の相手に無意識に請求している状態です。しかし、過去の欲求は今の相手では満たせません。
過去の欲求は過去のものとして受け入れ、今の自分の気持ちを素直に伝えることで、正当な欲求となり、パートナーシップが健全に保たれます。
最後に：素直に欲求を伝えることで、もっと楽に生きる
「二重請求をやめて、正当な請求をする」ことで、満たされない気持ちが解消され、もっと楽に、もっと自由に生きられるようになります。
過去の欲求を今の相手に求めるのではなく、今の自分の気持ちを素直に伝えることで、パートナーシップが豊かになり、心が軽くなります。
「欲求の二重請求」を手放して、素直な欲求を伝え、もっと自由に、もっと楽に生きられますように。
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