永遠の救援隊になってしまう人の心理とその克服法

救援活動をする人物 心理学の基礎
自分を犠牲にし、他人を助け続ける人の心理とは?

恋愛において、永遠の救援隊になってしまう人がいます。
どういうことか?

傷ついている人や、問題を抱えている人と恋愛関係になり、その人のために傷を癒し、問題を解決し、元気にしてあげるのですが、傷が癒え、問題が解決したら、さようならになってしまうのです。
そしてまた、新たな救助を必要としている人を探す旅に出る。

傷を癒してあげることや、問題解決のお手伝いをすることは、素晴らしいことで、悪いこと等何もないのですが、問題はですね。

自分が幸せになることを、スッカリ忘れている!!ということ。

本来ならば、傷が癒え、問題が解決できたならば、そこから二人で大いに幸せを満喫する方向に進んでいくはずなのですが、永遠の救助隊に知らない間に入隊しちゃったタイプの人は、救助活動を行っていないと落ち着かないし、自分に価値がないような気がするし、居場所がないような感じがするんですよね。

そこで、幸せを満喫するということをすっ飛ばして、「わたくし!次の任務がありますので!」とばかりに、幸せな場所を離れていくわけです。

そして、失恋して落ち込んでいる人や、仕事がうまくいかなくて凹んでいる人、行動に問題があってトラブルを起こしちゃっている人なんかを見つけると、「救助開始します!」という体制に入り恋しちゃうわけです。

問題の陰には罪悪感or無価値観

一概には言えませんが、誰かを助けていないという罪悪感や迷惑をかけたという罪悪感を持っていたり、自分なんて何の価値もないのよねという無価値観をもっていたりすると、「そのような私は、幸せになる資格はない」とか、「そのような私は、幸せになる価値はない」となってしまい、自分が幸せになるということが自分に許せず、永遠に救助活動を続けてしまうことがあるのです。

相手が持っている問題が重ければ重いほど、俄然やる気になってしまうので、とても忍耐強く努力家なのですが、耐え忍びや努力することで相手の重い問題を解決するころには、ヘトヘトニ疲れていることも少なくありません。

また問題を抱えている人のなかには、たまに問題を抱えている自分が好きという人がいたりするのですが、そうなると一つ解決したら次の問題が出てくるという問題のマトリョーシカ状態が発生する。
やってもやっても、問題がなくならないので、「無念!拙者の力不足である!」と感じることもあり、そうするとやっぱりその人から離れていってしまいます。
ただそうなると、助けられなかった人リストに新たに一人追加することになってしまうので、その後の救援活動がますます激しいものになってしまうのです。

そもそも、誰を助けられなかったと誤解しているのでしょうか?
そもそも、誰に迷惑をかけたと誤解しているのでしょうか?
そもそも、どうして自分には価値がないと誤解しちゃったのでしょうか?

その辺りの、そもそもを探ってみる必要はありますよね。
わざわざ「誤解」という言葉を使ったのは、助けられなかったことや、迷惑をかけたこと、価値がないと思ったことを、「きっとそうなのだ!」と断定してしまっている部分を、「あれ?誤解だったかも?」と見直してみる必要があるからです。

人間思い込んでしまうと、そのようにしか見えなくなってしまうもので、例えば助けられなかった罪悪感を持っている場合などは、不可抗力だったとか、まだ自分は幼くて力がなかったとか、経験不足だったとか、そういった配慮すべき点をすっ飛ばしてしまっていることが多々あるのです。
そうして、「助けることができなかった自分が悪いのだ」と罪悪感を持つようになってしまうのですが、誤解しているかもしれないぞ?そこには何か事情や理由があったのかもしれないぞという誤解を解こうとする物事の見方が必要になってくるんですよね。

「まず自分」を忘れずに

なんてことを書いておいてなんなのですが、そうは言っても、罪悪感が強めなわけですから、「誤解だなんてそのような甘ちゃんな考え方ではダメだ!」「今すぐ救援活動を再開すべきだ!」と自分を叱咤激励する気持ちが出てきちゃうんですよね。

そんな時は、周りにいるあなたが思う甘い考えの人に対して、猛烈に怒りが出てきたりもします。
そしてそのように、あなたが思う甘い考えの人に怒った分だけ、自分も甘い考えを採用すると誰かに怒られるような気がするので、「わたくし!すぐに任務に戻ります!」と、なってしまう。

つまり、どこかで腹をくくって、罪悪感や無価値観のそもそもと向き合わないと、延々と続いてしまうのです。

しんどいですね。

誰かを助けてあげることはいいのですが、自分が幸せになるということを忘れずに、ぜひとも取り組んでいただきたいと思います。
何はともあれ、まず自分が幸せになって、余力を生み出してから、誰かを助けた方が効率的ですから。

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