婚活って、就活より難しくない?〜理想と現実のすれ違い劇場〜

婚活と就活の違いに悩む女性が思案している様子 婚活・結婚
条件は合っているのに、なぜか決められない。そんな気持ちをやさしく整理する記事です。

エントリーはした。条件もチェックした。面談(…じゃなくてお見合い)もこなした。
でもなぜか、決まらない。いや、決められない。

「この人いい人だと思うけど、何かが違う…」
「条件は合ってるのに、心がまったく動かない」

就活なら内定が出るのに、婚活はなぜか保留のまま。
気づけば、自分のなかの理想と現実が、真逆の方向を見ている。

今回はそんな婚活の“すれ違い劇場”を、お届けします。
そして最後には、ちょっとだけ心が軽くなるヒントも。

理想の相手像、どこで見失った?

「理想のタイプは?」と聞かれたら、ひとまず答えられる。
「普通の人がいい」とか「安定した仕事で、優しくて、清潔感がある人」…とか。

でも、いざ会ってみると——
プロフィールは完璧。年収も趣味もOK。でも……
「え、なんでだろう。心が1ミリも動かない。」

これ、実はかなり“婚活あるある”です。

というのも、私たちは知らず知らずのうちに、
“理想の条件”と“本当に安心できる感覚”が別モノであることに気づかず、
頭の中で「この人がいいはず!」と思い込みながら、自分の心が全力でNOを出している、ということがよくあります。

しかも、「普通の人」と言いつつ、内心では
・自分より仕事ができて
・話が面白くて
・誠実で浮気しなくて
・経済的に安定してて
・家事も協力的で
・でも束縛しない自由さもあって
…という“超バランス型ハイスペック理想像”を抱いていたりするから驚きです。

心理学的に言えば、これは「認知のズレ」や「自己イメージと相手像の乖離」が起きている状態。
つまり、“自分が思っている理想”と“自分の心が求めているもの”がすれ違っているということです。

「理想の相手」は、頭で描くうちにどんどん完成度が高くなっていきます。
でも現実の人間は、もちろんそんなに完璧じゃない。
だからこそ、目の前の人がちゃんとしていても、「何かが違う…」と感じるのは、ある意味とても自然な反応なんですね。

婚活でよくあるすれ違いシーン集

婚活という場では、相手も自分も「いい人にならなきゃ」という空気が漂っています。
だからなのか、「この人、悪くない…でもなんか違う」案件がやたら多い。

では、そんな“すれ違い劇場”の一部を、覗いてみましょう。

☕ シーン①:いい人だけど、テンションがまるで合わない

あなた:「(お互い猫好きだし、話も合うかも)」
相手:「猫、昔飼ってました。あと…今日は雨ですね(無言)」

沈黙、ふたたび。

──なんで?猫の話から、1時間話せると思ってたのに?

これは「相性」っていうより、「会話の波」が決定的にズレているパターン。
よく聞く「いい人なんだけど…」は、こういう感覚的な違和感が元になっていることが多いんです。

💼 シーン②:条件は完璧。でも、“なぜこの人と?”が答えられない

プロフィール:年収◯百万、都内勤務、趣味も合う、長男じゃない
あなた:「……で、なんで私はこの人と結婚したいんだっけ?」

──条件は全部クリア。でも、“動機”がない。

これ、履歴書はピカイチなのに、志望動機が書けない就活とまったく同じ状態です。

心が動かない相手と「一生一緒にいよう」なんて、決断できるわけがないのです。

🎢 シーン③:相手は乗り気なのに、自分だけ温度差がすごい

「次はぜひ映画でも!」と笑顔の相手に、
あなたの心:「(いやちょっと待って、次の“次”が浮かばない…)」

この“温度差”が続くと、「断る理由を考える作業」に疲れてしまい、
婚活自体がどんどん重くなっていきます。

こんなふうに、婚活で起こる「なんか違う」の多くは、
条件やスペックではなく、“感覚のズレ”や“心理的な距離感”の違いに起因しています。

つまり、すれ違いの原因は「見る目がないから」ではなく、
自分の中にある“安心できる感覚”がどこにあるのか、まだ明確じゃないだけなんですね。

なぜ“心が動かない”のか、心理的にちょっとだけ考える

「条件は悪くないのに、なぜかピンとこない」
「ちゃんと話してくれてるのに、心が動かない」

これ、婚活では本当によくある悩みです。
でもこれって、決してわがままでも、目が肥えてるわけでもなくて
実は心理的な“防御フィルター”が働いていることがあるんです。

過去の恋愛や人間関係で、
・期待して傷ついた
・頼ったら受け止めてもらえなかった
・我慢して続けた結果、疲れて終わった

…そんな経験があると、人は無意識に「もう同じことは繰り返したくない」というフィルターをかけ始めます。

このフィルターは、安全を守ってくれる反面、
ちょっとでも“違和感”があると、その時点で心のシャッターが下りるという性質もあります。

また、自立している人ほど「正解を探す思考」になりやすいとも言われています。
「この人となら上手くいく根拠は?」「将来のリスクは?」と頭でチェックしているうちに、
感情が置き去りになってしまうんですね。

さらに、「選ばれるより、選びたい」という意識が強くなると、
相手に対して“減点方式”で見てしまいがちになることも。
その結果、どんな人に会っても「うーん、惜しい…」という感覚だけが残ってしまうのです。

心が動かない理由は、「ときめきがないから」じゃなくて、
心が“慎重モード”のままだから動かしづらいというだけのことかもしれません。

だからこそ、「動かない=間違ってる」と責めずに、
「いまの私は“何を怖がっているのか”」に目を向けてみるのも、大切なヒントになります。

🎯 婚活がしんどくなったときに思い出したいこと

「ちゃんと向き合ってるのに、うまくいかない」
「真面目に考えるほど、出口が見えない」
そんなとき、婚活って本当に疲れますよね。
でも、しんどくなってきたときこそ、少し立ち止まってほしいんです。
それは、“努力が足りないから”じゃなくて、
「どうありたいか」よりも「どうあるべきか」に引っ張られてしまっているだけかもしれません。
婚活って、不思議と「決めなきゃ」と思えば思うほど迷いが深くなっていきます。
それは、自分の“内側の感覚”より、“条件や周囲の目”を優先しがちになるから。

本当に大切なのは、
✔ 一緒にいてラクか
✔ 素の自分でいられるか
✔ 安心して笑えるか
✔ そして——自分の心が“ちょっと嬉しい”と感じているか

それって、すごくシンプルだけど大事な感覚。
「また会ってもいいかも」
「この人と話すと、なんか気持ちがやわらぐ」
そんな“小さなよろこび”が、自分の心からのサインかもしれません。

でも、もしも今、
「素の自分ってなんだろう」
「見せたくないところの方が多いかも」
そんなふうに思っているなら、それもまったく自然なことです。

過去の経験から「傷つきたくない」「がっかりされたくない」と思うのは、心が自分を守っている証拠。
だからこそ、いきなり“さらけ出す”必要なんてありません。

ほんの少し、自分の弱さや本音を自分で受け止めてあげるだけでも、
「素でいられる感覚」は、少しずつ広がっていきます。

「この人と一緒にいるときの私、いい感じだな」
そう思える人と出会えたなら、それはもう十分すぎるほどのご縁です。

恋愛も結婚も、“正解を選ぶこと”じゃなくて、
“この関係を育てていきたいか”という感覚を大切にできるかどうか。

誰かと心を重ねるって、それだけでじゅうぶんチャレンジなんです。
だからこそ、「今の自分のままで、誰かとあたたかくつながること」は、
婚活というフィールドで得られる、いちばんの宝物かもしれません。

ちなみに──
婚活が就活よりもずっと難しく感じるのは、当たり前なんです。

就活は「どんなふうに働くか」を決めるけれど、
婚活は「どんなふうに生きたいか」を一緒に考えられる人を見つけること。

つまり、婚活の選考基準は“正解”じゃなくて、“感覚”。
「受かるかどうか」より、「この人となら日常を分かち合えるか」。

それは、肩書きもスキルも関係なく、
自分の中の静かな声に耳を傾けることから始まるのかもしれません。

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