「もう、このまま一緒にいるのは無理かもしれない」
そう思うところまで来ても、すぐに離婚を決められるとは限りません。
夫への不満はある。今の生活を続けることにも疲れている。
それでも、
「本当に離婚していいのかな」
「あのとき、もう少し話していたら変わったのかな」
「まだ何かできることがあるのでは?」
という思いが出てくることがあります。
離婚となれば、住まい、お金、仕事、子どものことなど、現実的に考えなければならないこともたくさんあります。
それと同時に、心の中でも整理しておいた方がいいことがあります。
ただし、「離婚する前に、もう一度頑張りましょう」という話ではありません。
これまで自分は何をしてきたのか。
まだ確かめておきたいことがあるのか。
相手は、この夫婦関係にどう関わっているのか。
そして、離婚する場合も続ける場合も、自分はこれからどんな生活をしたいのか。
そこを整理していくための記事です。
- 離婚を考えるまでに、すでにやってきたことがある
- 「まだやりたいこと」と「もう十分やったこと」を分ける
- 本当に「やり残したこと」があるのか
- 「伝えたいこと」と「わからせたいこと」は違う
- 感謝や謝罪を無理に探さなくてもいい
- 「やれることをやる」は、一人で頑張り続けることではない
- 相手が今どう関わっているかを見る
- 「離婚したら後悔しないか」だけでは決められない
- 離婚しない場合の生活も具体的に考えてみる
- 離婚する場合は、その後の生活まで考えてみる
- 安心して話せない関係では、直接向き合わなくてもいい
- 離婚するかどうかより、「これからどんな生活を選びたいか」
- まとめ|離婚前に整理するのは、「まだ頑張れるか」だけではない
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離婚を考えるまでに、すでにやってきたことがある
離婚を考える人の中には、何もせずに突然そこまで来たわけではない人がたくさんいます。
何度も夫に話した。
言い方を変えてみた。
夫の事情も理解しようとした。
自分が我慢すればうまくいくのではないかと思った。
夫婦関係について本を読んだり、ネットで調べたりしたこともあるでしょう。
ケンカにならないように、自分の言いたいことを飲み込んだこともあるかもしれません。
それでも状況が変わらず、「もう疲れた」と感じている。
ところが離婚を考え始めると、
「まだ努力が足りないのかな」
「離婚したいと思う私は逃げているのかな」
と、今度は自分を責め始めることがあります。
だから最初に振り返ってみたいのは、**「私は、ここまでに何をしてきただろう」**ということです。
「まだやりたいこと」と「もう十分やったこと」を分ける
離婚を考えると、
「もう一度話し合った方がいいのでは」
「もっと優しくできたのでは」
「夫婦で過ごす時間を増やしたら変わるのでは」
と、いろいろなことが浮かぶことがあります。
でも、それらをすべて実行する必要があるとは限りません。
たとえば、「もっと話し合った方がよかったのかな」と思ったとしても、振り返れば何度も話そうとしていたかもしれません。
そのたびに、
「またその話?」
「面倒くさい」
「もう終わったことでしょ」
と言われていたのであれば、「話し合わなかった」のではありません。
こちらは話そうとしていたけれど、二人で話せる形にはならなかったということです。
あるいは、「もっと夫に優しくできたかもしれない」と思っていても、長い間、夫の機嫌を気にしながら自分の不満を飲み込み、家族を優先してきたのであれば、「優しくできなかった」の一言では片づけられません。
離婚前に整理したいのは、「何をすればいいのか」だけではなく、
「私は何をしてきたのか」
「それに相手はどう応じてきたのか」
「もう十分やったと思えることは何か」
です。
本当に「やり残したこと」があるのか
「離婚したあとで後悔したくない」
そう思うと、できることは全部しておかなければならないように感じることがあります。
でも、「全部やること」と「自分が納得できること」は同じではありません。
たとえば、
もう一度だけ、自分の考えていることを伝えたい。
夫婦でカウンセリングを受けてみたい。
しばらく別居して、距離を取った状態で考えてみたい。
生活費や家事の分担について、具体的に話してみたい。
そう思うなら、やってみることもできます。
そのとき大切なのは、「これをすれば夫が変わるはず」と思っているのか、「結果がどうなるかはわからないけれど、私はこれを確認しておきたい」と思っているのかということです。
後者であれば、相手が思ったように動かなかったとしても、「私は確認したかったことを確認した」と受け止めやすくなります。
「伝えたいこと」と「わからせたいこと」は違う
離婚を考える段階になると、「今まで言えなかったことを全部言ってやりたい」と思うこともあるでしょう。
それくらい言いたいことがたまっていることもあります。
ただ、一度の話し合いですべて伝える必要はありません。
まずは、
「これは本当に相手に伝えたいことなのか」
「相手にわからせたいと思っているのか」
「謝ってほしくて言いたいのか」
「自分の中ではっきりさせたいだけなのか」
を分けて考えてみます。
たとえば、「あなたがどれだけひどかったか言ってやりたい」と思っているとき、本当に伝えたいのは、「私はあのとき傷ついていた」ということかもしれません。
相手に直接伝える必要があることなのか。
まず自分の中で言葉にしておくことなのか。
ここを分けるだけでも、話し合いの仕方は変わります。
感謝や謝罪を無理に探さなくてもいい
離婚を考えると、
「最後だから、感謝も伝えた方がいいのかな」
「自分にも悪いところがあったのだから謝らなければ」
と思う人もいます。
もちろん、
「あのとき助かった」
「あれは嬉しかった」
と思うことがあるなら、伝えてもいいでしょう。
自分にも、
「あの言い方はよくなかった」
「相手の話を聞けていなかった」
と思うことがあれば、謝りたいと思うかもしれません。
でも、
「離婚するなら感謝しなければならない」
「自分も謝らなければ公平ではない」
と考える必要はありません。
今はまだ怒りが強いこともあります。
感謝を口にできる状態ではないこともあります。
大事なのは、きれいに終わらせることではなく、自分が今どんな状態なのかをわかっていることです。
「やれることをやる」は、一人で頑張り続けることではない
夫婦関係は、一人だけでは作れません。
自分は何度も話し合おうとしている。
言い方を変えたり、接し方を工夫したりしている。
それでも相手は、
話すことそのものを避ける。
関係について考えようとしない。
約束をしても続かない。
自分には関係のない問題として扱う。
そういう状態が続いているのであれば、
「私がもっと頑張れば変わるかもしれない」
と、一人で二人分を背負い続けることには限界があります。
自分ができることをする。
相手がどう応じているかを見る。
そして、「ここから先は、私一人ではどうにもできない」と認める。
それも、「やれることをやる」の中に入ります。
相手が今どう関わっているかを見る
離婚するか、夫婦関係を続けるかを考えるとき、自分の気持ちだけでは判断しにくいこともあります。
関係は二人で作るものだからです。
たとえば、「私はこのままでは続けられない」と伝えたとき、夫はどうするでしょうか。
話を聞こうとする。
何が苦しかったのかを知ろうとする。
すぐには変えられなくても、自分にできることを考える。
自分の気持ちも話す。
こうした関わりがあるなら、二人で考えられることがあります。
反対に、
「勝手にすれば」
「また大げさなことを言って」
「全部そっちの問題だろう」
と終わらせる。
何度話そうとしても拒否する。
その場では約束しても、何も変えようとしない。
それが続いているなら、それも今の夫婦関係を見るうえで大切な情報です。
相手が自分の望む通りに変わるかどうかではなく、この関係について、二人で考えることができるのかを見ていきます。
「離婚したら後悔しないか」だけでは決められない
離婚を考えると、「あとで後悔したらどうしよう」という不安も出てきます。
でも、どちらを選んでも、「あのとき別の方を選んでいたらどうなっていたのだろう」と思う瞬間はあるかもしれません。
離婚すれば、「あのまま続けていたら変わったのかな」と思うことがある。
離婚しなければ、「あのとき離れていたら、違う人生だったのかな」と思うこともある。
完全に後悔しない選択を探し続けると、どちらも選べなくなることがあります。
だから、「絶対に後悔しないのはどちらか」を探すより、
ここまで自分がしてきたこと、相手がどう応じてきたのか、そしてこれからどんな生活をしたいのかを考えたうえで、自分はどうしたいのかを考えていく方がいいのだと思います。
離婚しない場合の生活も具体的に考えてみる
離婚について考えるとき、離婚した後の生活ばかりを想像することがあります。
でも、同じくらい、離婚しなかった場合、この先どんな生活になるのかも考えてみるといいでしょう。
今と同じ状態が続いたとして、それを選べるのか。
何が変われば、もう一度この人とやっていきたいと思えるのか。
そのために必要なことは、自分だけでできることなのか。
相手の協力も必要なのか。
そして、相手にその気持ちはあるのか。
「離婚しない」という選択も、今の状態をそのまま受け入れることと同じではありません。
続けるなら、どんな夫婦関係を作りたいのかを考える必要があります。
離婚する場合は、その後の生活まで考えてみる
反対に離婚を考えるなら、「夫と別れる」だけでなく、その後の生活もできるだけ具体的に考えてみます。
どこに住むのか。
仕事はどうするのか。
生活費はどれくらい必要なのか。
子どもとの生活はどうなるのか。
休日をどう過ごしたいのか。
誰と関わっていきたいのか。
一人になった時間をどう使いたいのか。
離婚は、今の生活を終わらせることだけではありません。
その先に、新しい生活を作っていくことでもあります。
だから、「離婚したら楽になれるか」だけではなく「離婚したあと、私はどんな生活を作りたいのか」まで考えてみます。
安心して話せない関係では、直接向き合わなくてもいい
夫が暴力をふるう。
暴言や威圧的な態度がある。
行動を監視されている。
お金を自由に使わせてもらえない。
自分の考えを伝えると、何をされるかわからなくて怖い。
そうした関係では、「最後にきちんと話し合わなければ」と考えなくても構いません。
安全を確保することが先です。
相手に伝えずに準備を進める必要がある場合もあります。
生活や法律について専門家へ相談したり、信頼できる人に状況を伝えたりすることも大切です。
離婚前の心の整理は、必ず相手と向き合って行わなければならないものではありません。
離婚するかどうかより、「これからどんな生活を選びたいか」
離婚するのか。
夫婦関係を続けるのか。
大きな選択です。
だからこそ、
「夫が好きか嫌いか」
「どちらが正しいか」
だけで決めようとすると、答えが出にくくなることがあります。
もう少し先まで考えてみます。
離婚しないなら、どんな夫婦関係でいたいのか。
今と同じ状態が続いてもいいのか。
何が変われば、もう一度やっていきたいと思えるのか。
離婚するなら、その後どんな暮らしをしたいのか。
仕事や住まいをどうしたいのか。
時間を何に使いたいのか。
誰とどんな関係を作っていきたいのか。
そうやって考えていくと、「夫と別れるかどうか」だけでは見えなかったものが見えてくることがあります。
まとめ|離婚前に整理するのは、「まだ頑張れるか」だけではない
離婚を考えていると、
「まだ私にできることがあるのでは」
「もう少し頑張れば何か変わるのでは」
と迷うことがあります。
でも、離婚前に整理しておきたいのは、それだけではありません。
これまで何をしてきたのか。
その中で、もう十分やったと思えることは何か。
まだ自分で確認しておきたいことはあるのか。
それに相手はどう関わっているのか。
離婚しない場合、これからどんな夫婦関係にしたいのか。
離婚する場合、どんな生活を作りたいのか。
そこまで考えてみることです。
カウンセリングでも、離婚するべきか、夫婦を続けるべきかという答えを先に決めるのではなく、ここまで自分が何をしてきたのかを一緒に整理することがあります。
「本当は、もう十分やったと思っている」
「まだ一度だけ確認しておきたいことがある」
「自分一人で何とかしようとしていた」
「夫婦として続けるなら、今のままでは無理だと思っている」
そうしたことが見えてくると、「私はこれからどうしたいのか」を考えやすくなります。
やれることをやるというのは、最後まで一人で頑張り続けることではありません。
自分がしてきたことを認める。
まだやりたいことがあるなら、自分で選んでやってみる。
そして、自分一人では変えられないことも認める。
そのうえで、これからの生活を自分で選んでいくことなのだと思います。
離婚するか、夫婦関係を続けるか。すぐに答えを出せないときには、まず、なぜ今の関係がここまで苦しくなったのかを見ていくこともできます。
夫婦関係の原因や背景が見えてくると、関係を改善するためにできることや、これから自分がどうしたいのかも考えやすくなります。




