このシリーズでは、私と元パートナーである「困ったちゃん」との様々なエピソードを通じて、浮気やその他の問題の背後にある心理をわかりやすく解説しています。今回は、私がどうしてウルトラマンの着ぐるみを着てしまったのか、その心理を深掘りしていきます。
正義の味方になる必要はないのに
私たちの問題にはどちらか一方だけが悪いということはなく、両者に責任があることを認めることが重要です。夫婦やカップルで問題が起きた時、私たちはつい「どちらが悪いか?」と正しさを争うことがありますが、それでは問題は解決しません。大切なのは、「この問題が起こった責任は50対50だ」という考え方です。
この考え方に抵抗があるかもしれませんが、どちらか一方が正義を勝ち取るのではなく、両者が改善のために協力することが重要です。自分にも責任があり、それを認めることで改善の余地があるという点は大きなポイントです。
使命感に燃えすぎていた私
私はかつて、周囲から何を言われても、自分の幸せのために行動するのではなく、使命感に駆られて動いていました。これはまるでウルトラマンのようなものです。ウルトラマンは、どんなに疲れていても地球を守るために怪獣と戦い続けます。同じように、私は「私がやらねば誰がやる!」という思い込みで、無理をしていました。
その思い込みは、私を疲れさせ、心身の限界を超えさせていました。ウルトラマンのように「地球を守る」という使命感は、必ずしも必要なものではなかったのです。
犠牲されると周りはつらい
心理学を学んだ結果、私は自分が無理をしていたことに気づきました。自分のことを放置して、他人のために尽力することを「犠牲」と呼びます。もちろん、他人のために何かをすること自体は素晴らしいことですが、自分を犠牲にしているのでは本当の意味で良い結果にはつながりません。
映画「タイタニック」の主人公が「君は生きるんだ」と言いながら海に沈んでいったシーンを思い浮かべてみてください。もしそのような犠牲を強いられた側だったら、きっと気分はよくないでしょう。
おっさんの着ぐるみの次はウルトラマンの着ぐるみを着ていた私
当時、私は自己概念を隠すために「着ぐるみ」を着ていました。おっさんの着ぐるみを着ていた私は、女性であることに恥ずかしさを感じ、ウルトラマンの着ぐるみを着ていた私は、皆のために働く偉い私になりたいという思いが強かったのです。
これらの着ぐるみは、私が自己概念を隠すために必要だと感じていたものです。しかし、着ぐるみを着ていることがどれほど疲れることか、徐々に感じるようになりました。ウルトラマンの着ぐるみを着ていると、周囲の人々は私を偉いと感じてくれるかもしれませんが、実際には自分自身が苦しく、無理をしていることに気づいていたのです。
着ぐるみは人気者にはなれるけれど…
ウルトラマンやミッキー、アンパンマンのような着ぐるみを着ると、一時的には皆の人気者になれるかもしれません。しかし、それには大きな代償があります。着ぐるみを着ているからこそ、周囲の人々は私を評価していると感じてしまうのです。そして、その着ぐるみを脱ぎたいと感じても、「脱げば皆の期待を裏切ってしまう」と思ってしまう自分がいました。
ウルトラマンが地球を守るために戦い続ける理由も、実はこのような「着ぐるみ」を着ているからこそ「偉い」とされることに苦しんでいる部分があるのかもしれません。
悪い自己概念があると着ぐるみが必要になる
私がウルトラマンの着ぐるみを着ていたのは、皆のために働く偉い私になりたいという欲求からでした。自己概念が悪いと、それを隠すために「ペルソナ」と呼ばれる仮面をかぶってしまうのです。ペルソナを持ち続けることは、表面的にはうまくいっているように見えても、内面では苦しみ続けることになります。
ウルトラマンのような着ぐるみを脱ぐことで、自己概念を改善することができました。自己概念が良くなると、自分を偉く見せなくても、自分らしく生きることができるようになります。
犠牲して疲れて怒る
「私がやらなきゃ誰がやるっ!」という思い込みで犠牲的な行動をしていた私は、日々自分に負担をかけていました。その結果、疲れ果ててしまい、怒りが湧いてきていたのです。しかし、冷静になって考えると、実は私が「やらなくても良かった」のだと気づきました。私が無理をしても、他の人がちゃんとやっていたことに気づいたのです。
理解できれば改善もできる
今思えば、自己犠牲的な行動を取らず、自己概念を改善することで、もっと楽に生きられたはずです。私が「偉くなくてもいい、楽しく過ごすことが大切だ」と思えるようになれば、ウルトラマンの着ぐるみを脱ぐことができたでしょう。
私は着ぐるみを脱いで、自己概念を見直しました。「私はみんなの役に立たなくてもいい、楽しい私でいいんだ」と思えるようになったとき、初めて楽に生きられるようになったのです。
まとめ
「私がやらねば誰がやる!」という思い込みが私を苦しめ、ウルトラマンの着ぐるみを着ていた理由も、自己概念の改善に気づくことで解消されました。自分自身を偉く見せなくてもいい、自分らしく過ごしても大丈夫だと理解することが、最終的には自分の幸せにつながります。
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