心の侵入者:不安や怖れを解放するための解釈の力

不安や怖れを解放する心の解釈 対人関係に活かす心理学
心の中の侵入者を解放し、望む感情を引き寄せる方法

「ここからは、入ってこないでね!!」

「おまえこそ、ここから入ってくるなよ!!」

「あっ!いま入ってきた!!」

「へへーーーっ!これは空中だからセーフ!」

子どもの頃、机を並べている友達とケンカすると、このような陣地取りをしたことがある大門です。

今は、ソーシャルディスタンスが重要ですから、学校が始まった子どもたちも、机を離していて、友だちと陣地の取り合いなんてこともできない状況なのが、少々寂しく感じます。

というかそもそも、机の陣地取りって、みなさんやらなかったんですかね?

まっ、そのようなことは置いておいて・・・

望みとは違う状態になってしまう

私たちは時々、心を本来自分が望んでいないモノに、侵入されてしまうことがあります。

本来は、「不安」や「怖れ」というモノを望んではいないのに、いつのまにか侵入されて、不安や怖れに支配されてしまうなんてこともあります。

本当は、「楽しい」や「嬉しい」「安心」などを望んでいるのに、侵入されてしまって嫌な気分を味わっているなんてことが、皆さんにもあるかも?ですよね。

「本当は彼と楽しく過ごしたかったのに、彼に私が気にしていることを言われて、彼に嫌われたんじゃないかと不安になってしまった」なんてこともあるかも?

「本当は田舎の両親を旅行にでも連れて行ってあげたいけれど、喜ばなかったら嫌だから、今年も電話1本かけなかった」なんてこともあるかも?

嫌われてしまう怖れや、喜んでもらえないのではという不安に侵入されてしまった結果、本当は望んでいた楽しみや、喜びを感じられなくなってしまっている状態。

こうやって、不安や怖れに侵入されてしまうと、自分ではどうにもできないような気がしてきますし、しばらくすると、「こんな気分になったのは彼のせいだ!」という感じで、自分以外の誰かを悪者にしたくなってきてしまいます。
そうやって、誰かを悪者にしてしまうと、悪者がいる世界は気分よく過ごせる世界ではないので、気分はさらに悪くなってしまいます。

アンパンマンの世界でも、皆で楽しくしているときに、バイキンマンが登場すると、皆が安心できなくなって、「アンパンマン助けて!」となり、「ボクの顔をお食べよ」となり、「ジャムおじさん、新しい顔を作って!」からの「アンパンチ!」を経て「バイバイキン~」となる。

ちなみに・・・

バイキンマンも、「ボクにもその天丼食べさせて」とお願いできれば、アンパンチされないで済むのですが、「俺になんて誰も天丼をくれるわけがない」という思い込みがあるので、こうなってしまうわけです。

どう解釈するかで世界は変わる

さて、本来自分が望むものを感じたければ、どのように物事を解釈するかが大切になってきます。

彼と楽しく過ごしたいならば、彼が発した言葉を、「私を傷つける言葉」と解釈しないで、「彼は私を受け入れてくれている」と解釈する。

両親を旅行に連れて行って、喜ばせてあげたいのであれば、「どうせ私なんかが旅行に誘っても両親は喜ばないだろう」と解釈するのではなく、「私が誘ったら、両親は驚くかもしれないけれど、喜んでくれるだろう」と解釈する。

どちらの場合も、根っこには「私は嫌われている」「私の存在は相手の喜びではない」という解釈があるので、その次にくる解釈も望んでいるものとは違うものになってしまっているんですけどね。

「その物事にどんな意味をつけるのか?」
「その出来事をどのように解釈するのか?」

これによって、私たちは感じるものが違ってきて、物事の見え方も違ってきます。

あなたを怒る人が目の前にいたとしても、「私がダメだからだ・・・」と解釈すると、気分はよくないですが、「私に期待してくれているのだ」や、「きっとこの人は何か嫌なことがあってイライラしているだけなんだろう」と解釈すると、気分は全く違ったものになります。

その人がどうかは、この際置いておいていいのです。
あなたの心ですから、あなたの心の主導権はあなたにあります。
だから、自分がどう感じたいのか?自分は何を望んでいるのか?を基準にして物事を解釈するようにできれば、あなたの世界から不安や怖れという侵入者はいなくなります。

そう考えると心の中にバイキンマンを作り出しているのは、自分なのかもしれないですよね。
解釈を変えれば、バイキンマンも友達になるのかもしれませんよね。

ちなみに、解釈を変えていくには練習が必要ですし、「ほう!そのような解釈があるのか!」という見本もあった方がいいですよ。

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