なぜ趣味がコロコロ変わるのか──「広く浅く型」と自己否定のサイクル

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🎙 この内容は記事の最後に ラジオ風のAI音声版 もあります。
読み終わったあとに“耳で復習”していただけます。

ヨガマットを買ってみたのに数回で終わり、今は部屋の隅で眠っている。
カメラを持ち歩いてみたけれど、気づけばスマホ撮影に戻ってしまった。
英会話や通信講座に挑戦したものの、教材はピカピカのまま本棚に並んでいる。

——「どうして趣味が続かないんだろう」と悩む人は少なくありません。

でも実は、趣味がコロコロ変わる理由は大きく分けて二つ。
ひとつは「性格の傾向」として自然なこと。もうひとつは「自己否定」から生まれる少し苦しいサイクルです。


広く浅く型という性格傾向

趣味がコロコロ変わるのは、決して「根気がないから」だけではありません。
中には、好奇心が旺盛で新しいものに惹かれやすい“広く浅く型” というタイプもいます。

このタイプは、とにかく「最初のワクワク感」に強く反応します。
新しい道具を手にした瞬間、「これで人生が変わるかも!」と本気で思ってしまう。
(そして数週間後には、その道具がクローゼットの奥で休憩していたりするのですが。)

広く浅く型の良さは、経験の幅がどんどん広がることです。
料理にハマった後にガーデニングに移り、そこから写真や旅行に興味を持つ。
一見バラバラに見えても、不思議と後でつながることがあります。

たとえば、ハーブを育てた経験がアロマの知識と結びついたり、DIYで覚えた段取り力がキャンプで役立ったり。
まるで「寄り道ばかりしていたと思ったら、いつの間にか地図ができていた」ような感覚です。

つまり広く浅く型は、専門家ではなく探検家。
一つの場所にとどまらず、いろんな世界を旅するスタイルなんです。


自己否定と不安からくるサイクル

ただし、趣味がコロコロ変わるのが「性格」ではなく「自己否定」から来ている場合もあります。

最初は「これなら私にもできそう」と思って始めたのに、
周りの人の上達やSNSに投稿される作品を見て、急に現実を突きつけられた気になる。

「全然上手くできない」
「向いてないのかもしれない」
「やっぱり私なんてダメだ」

——そう思うと、楽しさよりもしんどさが勝ってしまいます。

やめた後には「また続かなかった」「私には何もない」という空虚感が残り、
その不安を埋めるために次の趣味へ……。

まるで「セルフ自己否定リレー」。バトンを持ち替えるスピードだけはやたら速い。

このサイクルに入ると、趣味は「楽しむもの」ではなく「自分を責める材料」になってしまうのです。


切り分けて考える大切さ

同じ「趣味が続かない」でも、意味合いはまったく違います。

  • 広く浅く型は、新しいことにワクワクできる好奇心世界を広げられる柔軟さ を持つタイプ。悪いどころか立派な才能の一部です。
  • 自己否定サイクルは、比べて落ち込み「やめるしかない」と感じてしまう状態。苦しさを強めてしまう原因になります。

これを混同して「私は飽きっぽいだけ」と一括りにしてしまうと、本来なら宝物のような好奇心や柔軟さを、自分で否定してしまうことになります。

「私はどっちの傾向が強いんだろう?」と一度切り分けてみるだけで、趣味との付き合い方はぐっと楽になります。


自己否定サイクルにハマらない工夫

もし「比べて落ち込む」ことが多いなら、少し工夫することでサイクルを緩められます。

  • 比べる相手を「他人」ではなく「昨日の自分」にする
  • 続けられなくても「その瞬間を楽しめたこと」自体を評価する
  • 道具や経験は「無駄」ではなく「また再開できるチケット」だと考える

趣味は義務ではなく、自分を楽しませるためのものです。
「続けなければ意味がない」という思い込みを緩めるだけで、気持ちはずっと楽になります。


まとめ

趣味がコロコロ変わるのは、大きく分けて二つのパターンがあります。

ひとつは「広く浅く型」という性格的な傾向で、新しいことにワクワクできる好奇心世界を広げられる柔軟さ という才能が隠れています。
もうひとつは、他人と比べて落ち込み、やめるたびに「自分には何もない」と感じてしまう自己否定のサイクルです。

同じ「続かない」でも、その意味は全然違うのです。

一つを極める人を尊敬しつつ、自分は「探検家タイプ」なんだと受け止めてもいい。
もし自己否定にハマりそうなら「ちょっと比べすぎてるな」と気づくだけで違います。

趣味は本来、あなたを責めるものではなく、人生をちょっと面白くしてくれる味方。
そう考えられるようになれば、「趣味が続かない」ことさえも、あなたらしい生き方の一部になるのです。

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この記事の内容をAI音声でラジオ風にまとめています。
男女二人の掛け合いで、ユーモアも交えて解説しています。
読み間違いもたまにありますが(笑)、それもご愛嬌としてお楽しみください。


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