自立とは?
※一部内容をリライト・加筆しました(2025年4月)
「ひとりでも大丈夫」「誰にも迷惑かけません」「私、ひとりで何でもやれるので」
——もし、そんなセリフがつい口をついて出てくるなら、それは“自立スイッチ”全開モードかもしれません。
自立とは、簡単にいえば「自分の足で立っている」状態。
大人になるにつれて、誰もがある程度の自立は必要になります。
でも、その“自立”、ちょっと強すぎるとかたくなになってしまうことがあるんです。
まるで「ひとり用戦車」に乗って突き進むような感じ。かっこよく見えるけど、燃料切れや故障に気づいたときには、助けを呼ぶのも一苦労だったりします。
自立が強すぎるとどうなるの?
自立が悪いわけではありません。
むしろ、自立はとても大事。だけど——
- つらくても、誰にも頼れない
- 「助けて」のひと言が言えない
- すべて自分で抱え込みがち
- 人に頼る=負け、と思ってしまう
- 恋愛では、甘えられない、素直に感情を出せない
- 一人は平気だけど、なぜかパートナーを束縛してしまう…
こんなふうに、“強すぎる自立”は、実は心の負担になっていることがあります。
たとえば「誰にも頼れない」と言いながら、「なんで私ばっかり…」と内心で思ってしまう矛盾。
それに気づいても、「そんな自分が情けない」とまた自分を責めてしまう——そんなループに陥ることもあります。
なぜ、自立が強くなりすぎてしまうの?
背景には、こんな過去が隠れていることもあります。
・幼少期に「自分のことは自分で」と厳しく育てられた
「泣くのは恥ずかしい」「甘えるのはよくない」そんな空気の中で育つと、自立が“当たり前”になります。
・頼れる人がいなかった
家庭や環境の中で「誰も頼れなかった」「がんばるしかなかった」経験があると、
“頼る”という選択肢が、そもそも存在していないことも。
・誰かに頼ったことで、裏切られた・傷ついた
「もう二度と、あんな思いはしたくない」
そんな経験があると、“頼るのは危険”という学びとして心に刻まれてしまいます。
自立をちょっとゆるめるためにできること
「頼ること」へのハードルを下げる
頼るって、なにも大それたことじゃなくていいんです。
- 荷物を持ってもらう
- コンビニで「これどこですか?」って聞く
- 同僚に「これ一緒に考えてもらえる?」と言ってみる
“頼る=弱さ”ではなく、“頼る=上手な関わり”と思ってみるのもひとつのヒント。
最初は「これくらい自分でやれよって思われないかな…」と不安になるかもしれません。
でも、意外と人は「頼られるとちょっと嬉しい」と感じるものだったりします。
自分の感情に気づく
自立が強い人ほど、自分の気持ちにフタをしてしまいがちです。
- 本当は寂しいのに「平気」と言う
- 本当はつらいのに「大丈夫」と笑う
毎日ちょっとだけ、「今日どんな気持ちだった?」と問いかけてみてください。
ノートに書き出すだけでも、感情との距離がぐっと近くなります。
「よくわからないけど、なんとなくモヤモヤした」とか「疲れた」でも十分です。
ラベルを貼るだけでも、その感情は“わかってもらえた”と落ち着くのです。
心の傷を見つめてみる
「もう誰も信じない」
「弱さを見せたら終わり」
そんなふうに思ってしまった過去があるなら、それは心の防衛。
自分の過去とやさしく向き合うことが、
“自立しか知らなかった私”を、ちょっとだけゆるめるカギになります。
ときにはカウンセリングのような場所で、ゆっくり過去を話すのもおすすめです。
頼る練習をしてみよう
いきなり「何でも頼れる人になる!」と気負う必要はありません。
- 友達に「ちょっと聞いてほしい」と言ってみる
- 家族に「疲れたー」とぼやいてみる
- 職場で「これ手伝ってくれる?」と軽くお願いしてみる
“小さな頼みごと”から始めることで、心のハードルが下がっていきます。
まとめ
自立って、とても大事。
でも、「全部ひとりでできる」がゴールじゃないんです。
人に頼れること
弱さを見せられること
誰かに甘えたり、助けを借りられること
——それもまた、本当の意味での「自立」なのかもしれません。
「私、自立しすぎてるかも…?」と思ったら、
ほんの少し、誰かを頼ってみてください。
できなかったことが、できたとき——
あなたの中の“がんばる私”が、きっとホッとするはずです。
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